「家居、あるいは籠居が続いています。自粛という感覚でいたのすが、これはちょっとまずいと思うようになりました。家居や籠居を積極化しないと心身が委縮します。」（毎日愛読しているブログ「坪内稔典のモーロク日和」の4月18日の冒頭の一節）
報道によると、今夕にも政府は「緊急事態宣言「全国で月末まで」延長」を決定するそうな。まさしく、念典さんの言うように「家居や籠居を積極化」が不可欠な状況となった。
先日の日記で、コロナ禍で吹き飛んでしまった一年間の聴講計画に変えて、智�擇蛤農，気鵑療径羔亀舛汎燦気気鵑砲泙弔錣觸駟�を手元に集めたところまでは書いたのだが、その後が遅々として進んでいない。なんとか具体的な読破計画を纏め実施に移さねばと焦り出している。
まあ、そんな大仰なことは別として、ステイホームとやらで取敢えず私奴が近時やっている「家居や籠居を積極化策」をひとつご紹介しよう。
「それは、増殖する俳句歳時記」拝見。(
http://www.longtail.co.jp/~fmmitaka/ )
この「増殖する俳句歳時記」は、1996年から2016年まで20年間のほぼ毎日、清水哲男さん他の人がどなたか俳人の一句を取り上げて評を書いておられるもの。同URLの冒頭のページは検索エンジンになっていて、季語・作者・評者・月日で検索が可能。
（実に、楽しく、面白く、奥が深い）
「俳句」と聞いて「チョット、どうかなあ？」とお思いの御仁もおられるかも知れぬが、実のところ私奴にしたところで、「自ら俳句を詠む」なんて出来る訳はないし、俳人の句を観賞する能力とて持ち合わせている訳ではない（TVの俳句プレバトをたのしく観る程度のこと）。
私奴らなどに読み取れない個々の俳句の深みを教えてくれるし、作者のみならず評者の知性や教養、ものの見方や人生観といったもので溢れかえっている。「なるほど、そうか！」「ひゃあ、マッタク脱帽！」なんて気分になること必定。
作者と評者の間でのわずか五七五の十七文字句の交換が、中味の詰まった数百字のエッセイを誘発し、その文章がまたちょっとした英知やユーモアのみならず、豊かな哲学や人生観にまで醸し出す。場合によっては、ほんの十七文字が、数時間のネット・サーフィンを誘い出しこともしばしばだ。
冒頭に引用した俳人坪内稔典さんのブログも大変面白い。特に最近は「芭蕉のようにはなりたくない」とのタイトルで若き日の芭蕉が紹介される連載ものが続いていて、大変興味深い。
チョッピリ引用すると、「芭蕉は、俳諧とは「上手にうそをつく事なり」と述べたそうです（「俳諧十論」）。ウソをつくとは、言葉の技を発揮すること、と見ていいでしょう。別の言い方をすれな、言葉による世界を見事に作ることです。」
写真左：今年のグリーン・エコ・カーテンの素。
写真右：我家から西へに西へと歩いた所（上津屋）にある木津川に架かる流橋。増水すると橋桁が流れる仕組みになっている。その昔は、チャンバラ映画の有名ロケ地だった。
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