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2020年11月28日23:57

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「君の誕生日」セウォル号沈没事故の家族の痛み

2014年4月、韓国で船が沈み、高校生250人が亡くなった事故、
これは船長が真っ先に逃げ出し、救助の不手際もあった酷い事故だった。

「君の誕生日」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=5054471

http://klockworx-asia.com/birthday/

セウォル号沈没事故で、高校生の息子スホを失った夫妻。
父ジョンイル(ソル・ギョング)はベトナムで仕事中の事件で、
3年間収監されており、スホの死にも帰国できなかった。

2年後、帰国するが、妻スンナム(チョン・ドヨン)は鍵を開けない。
スンナムは辛い時期にいなかった夫を許せず、スホの死も受け入れられない。
家に入れて差し向いになった途端に、ジョンイルに離婚届を突き付ける。

スンナムは運転中に、歩道で署名集めをしている被害者団体に出会う。
しかし、彼女はそれに目すら向けようとしない。
知人もいる団体の訴えの声を掻き消すかのようにカーラジオを付ける。

子供を亡くした親の集まりにも出かけない。スホの服は買ってきても、
妹の小学生のイェソル(キム・ボミン)の服は思い至らない。

イェソルも兄を亡くしてから、浴槽にすら浸かれなくなっていた。
壊れかけた家族。そこに支援機関から「スホの誕生会を開こう」と。

この作品は、あまり言葉では訴えかけてこない。
意固地なスンナムの行動に、息子の死を認めたくない心が溢れる。

ご近所や周りの人たちの優しいことに、スンナムは気づいていただろうか。
気付けないほどに、心は深く傷ついていたのだろうが…。
 
母スンナムの心にどこまで寄り添えるかが、作品の評価につながるかな?
私はむしろ、父ジョンイルやイェソムの方に胸を痛めてしまった。
★は3.5
9 7

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