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2020年10月18日22:17

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「日本学術会議任命拒否」問題に思うこと

「日本学術会議の問題は、政府が自分の施策や思想方向に、気に入らない人々を排除したこと」と書いたら、マイミクさんから「排除された6人の過去の発言や論文などを調査して政府のやり方に批判的だったか否かを具体的に明らかにする能力を各メディアは持っているはずなのに、それを何故調べた上で政権を追及しないのか?それが彼らの仕事の筈だと思いますが。」というご指摘を頂いた。

まことに最もなご指摘ですが、ただ私自身、たくさんの新聞や雑誌、メディアに目を通しているわけではないので、知らない記事もあると思います。そこで、まずは自分でウィキなどネット情報ですが、調べてみました。論文や研究業績等は、URLをクリック。

◆芦名定道氏 京都大学 宗教学 
https://kyouindb.iimc.kyoto-u.ac.jp/j/lU7xK
安全保障関連法に反対する学者の会賛同者。
自由と平和のための京大有志の会賛同者。

◆宇野重規氏 東京大学 政治思想史・政治哲学
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/people/people001824.html
立憲デモクラシーの会の呼びかけ人に名を連ねた。

◆岡田正則氏 早稲田大学大学院 行政法
https://researchers.waseda.jp/profile/ja.c178304cbb7b4592fc79cce2226e4c52.html
民主主義科学者協会法律部会元理事。
「安全保障関連法案の廃止を求める早稲田大学有志の会」の呼び掛け人の1人。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設問題を巡っては2018年、他の学者らとともに政府の対応に抗議する声明を発表。
教育公務員の再雇用における行政裁量の限界—東京都教職員再雇用拒否事件を例として
公立学校の卒業式等における君が代斉唱時の不起立やピアノ伴奏拒否などが職務命令違反にあたるとして、多数の教職員に対して懲戒処分が行われてきた。本稿は、これらの処分をめぐる一連の訴訟のうち、処分歴があることを理由として東京都教育委員会(以下「都教委」という)が退職後の教職員の再雇用を拒否した事件について、採用権者が有する裁量権の限界およびその司法審査の方法を考察する。

◆小沢隆一氏 東京慈恵会医科大学 憲法学
https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000060224226/
日本国憲法に内在する憲法原理に基づく地方自治の制度と理論の総合的研究。
15年7月、衆院特別委員会の中央公聴会で、野党推薦の公述人として出席。安保関連法案について「歯止めのない集団的自衛権の行使につながりかねない」と違憲性を指摘し、廃案を求めた。

◆加藤陽子氏 東京大学大学院 日本近現代史
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/people/people000246.html
2014年、立憲デモクラシーの会の呼びかけ人に名を連ねた。
特定秘密保護法に反対する学者の会に参加。

◆松宮孝明氏 立命館大学 刑法
http://research-db.ritsumei.ac.jp/Profiles/35/0003412/profile.html
民主主義科学者協会法律部会元理事。
九条の会賛同者。
2017年6月の改正組織犯罪処罰法に関する参院法務委員会の参考人質疑で、同法を「戦後最悪の治安立法」と批判。

なるほど。首相・政府がこの6名を任命しなかった理由は見れば明らかでしょう。そしてそれは、やはり政府のやり方に従わない、擦り寄らない人々を任命拒否することで、異論を排する態度です。

でもね、この学者の方々が関わっている 「自由」、「平和」、「民主主義(デモクラシー)」、「憲法を守ること」、
これって、日本が民主主義国家なら、どれも大事なことなんだけどなぁ。


政府や官僚やマスコミは、批判されることが必要です。その批判・唱えられた異論を聞いて、きちんと説明すること、再考することが、国民に関係する施政や報道の過ちを出来るだけ少なくすることにつながると思います。

なお、「政府からお金をもらっているのだから言うことを聞け」という声がありますが、これは明らかに間違いです(政府に何一つ反論できない北朝鮮の姿を思わせます)。
まず、菅氏の私有財産ならともかく、「税金」です。次に「学問の自由」「表現の自由」は憲法で保障されています。

こうした政府の横暴を、市民が見逃していると、ノーマン・ニーメラーの言葉通りになるのではないかと危惧しています。

「ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義者ではなかったから
社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから
彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから
そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった」(以下より)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%BC%E3%82%89%E3%81%8C%E6%9C%80%E5%88%9D%E5%85%B1%E7%94%A3%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E8%80%85%E3%82%92%E6%94%BB%E6%92%83%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%A8%E3%81%8D

「茶色の朝」も同じような状態を表しています。
http://www.tunnel-company.com/data/matinbrun.pdf

何より権力者が異論を忌避し、聞こうとしない態度は、独裁に通じます。こうしたことには、たとえ一市民であっても、どこかで声を挙げて行かなくては…と思った次第です。

国家権力というものは、市民がきちんと批判をしていかないと暴走しかねない怖いもの。今の自由を求める香港市民を圧制する映像が、日本の姿に重なる思いです。
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