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2020年07月16日23:12

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「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」現代的な味付け!

オルコットの『若草物語』は、小学校の高学年の頃に読み、
中学生になって、この映画に含まれる『続…』で結婚に憧れ、
『第三…』ではジョー夫妻の「ベア学園」に自分の学園生活を重ね、
『第四…』の、三姉妹の子供たちの時代まで読んでいた懐かしい物語。

「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4975813

https://www.storyofmylife.jp/

長女のメグは本当は華やかなことが好き、ジョーは気が強く作家志望、
べスは誰にも心優しいが病弱、エイミーは現実的でちゃっかり屋。

あいにく映画は、その頃にテレビでしか観ていないのだけれど、
1949年版だったらしい。今回のエイミーが最初にピンと来なかったのは、
縦ロールの髪が印象的で、こっそり巻いて真似たことがあったから。

最初の刺繍のタイトルや、ところどころのシーンを覚えているし、
ジャネット・リー、ジューン・アリソン。マーガレット・オブライエン、
そしてエリザベス・テイラー、美人揃いで可愛らしく、
ジョーがバタバタやっても、優しいふんわりした雰囲気だった。



今回のグレタ・ガーウィグ監督の作品は、現代的になっている!
時代背景やストーリー、様々なシーンも同じなのに、雰囲気が違う。

パーティで一時の楽しみを味わうメグ(エマ・ワトソン)や、
お金持ちの祖父と暮らす隣家のローリー(ティモシー・シャラメ)と
付き合い始める闊達なジョー(シアーシャ・ローナン)、
ピアノをきっかけにローリーの祖父と打ち解けるべス(エリザ・スカンレン)
マーチ伯母(なんとメリル・ストリープ!)とエイミーの関係、
牧師の妻であるお母さん(これもなんとローラ・ダーン)の提案で、
クリスマスの朝ご飯を、貧しい家の子供たちに家族そろって届けに行く、
ジョーが母に渡すお金のために美しい髪をバッサリ切って売るシーン。

どれも知っているシーンなのに、この映画では、もう一歩、
彼女たちの、一筋縄ではない深い心情まで、踏み込んだ感じがする。
あの少女時代の四姉妹とは、べス以外は違う感じがする。

若い頃は、べスの限りない優しさや、メグの誠実な健気さに、
自分とは遠いものを感じて憧れ、ちゃっかり屋のエイミーは苦手だった。

この作品ではエイミーの成長ぶりというか、おとなの姿が描かれる。
貧しく暮らすメグの悲しみや、それを乗り越える強さも感じさせる。
もちろん、主人公のジョーは闊達で、自我が強く、生き生きとしている。

惜しかったのはローリーが何時までも甘やかされた坊やに見えること。
シャラメ、じつに綺麗な観賞用。大人になってからの深みが出ると良かったな。
とにかくこれはこれで、衣裳も風景も美しく、ひと時の楽しい時間。
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