mixiユーザー(id:10258677)

2020年02月24日09:37

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「スウィング・キッズ」 タップダンスが凄い。

第二次大戦後の朝鮮半島は、南北に分かれて朝鮮戦争を戦った。
それは共産中国と米国との代理戦争ともいわれる。

朝鮮戦争での北朝鮮や中国人の捕虜を収容した巨済捕虜収容所では、
1952年、第三の戦争と言われる悲惨な捕虜暴動事件、巨済島事件があった。
北朝鮮の捕虜は、合唱を許され、歌で外部と連絡を取り合っていたという。
この映画は、それを踏まえてはいるが、メインストーリーは変えている。

「スウィング・キッズ」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4915391

http://klockworx-asia.com/swingkids/

巨済収容所長の米軍大佐は、反抗する捕虜の北朝鮮軍の兵士らを、
アメリカ文化に染まらせて友好的にすることで懐柔しようと企む。
人は良さそうだが安易さも垣間見える。

黒人のタップダンサーのジャクソン(ジャレッド・グライムズ)に、
ダンスチームを作らせようとする。
最初のジャクソンのタップの見事さ!息を呑む。
これだけで、観る価値があるかも。

ジャクソンが目を付けたのは、コサックダンスの踊り手ギス(D.O.)。
ギスの兄は北朝鮮の英雄でもあった。ギスは当然反抗する。

踊りたいと熱心なのは、中国軍のシャオパン(キム・ミノ)。
彼は振付師だった血が騒ぐらしい。食糧の乏しい中でのおやつも魅力的。

カン(オ・ジョンセ)は民間人だったのに間違われて捕虜に。
別れ別れになった妻を探すには、ダンスチームに入り、
有名になれば、会いに来てくれるだろうと願う。

もう1人、春をひさぐ朝鮮女性たちと米軍兵士の、
通訳にされていたヤン(パク・ヘス)。彼女は、家族のために
飢えが満たされればとジャクソンの通訳になるが、ダンスも上手い。

このダンスチームが、紆余曲折を経て平和の懸け橋に?と思ったが、
この捕虜収容所で実際に起きた事件は厳しいものだった。

老いたジャクソンが、体育館の床のタップの傷にそっと手を触れるシーン。
彼の心に去来したのはどんな思いだっただろうか。

タップダンスと友好のお話と、呑気に見ていたら、
怒涛のラストに息を呑まされた。韓国映画は凄い。
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