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2020年02月10日22:40

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「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」 執念と妄想の結実か?

テリー・ギリアムは1998年以来、セルバンテスの「ドン・キホーテ」の
映画化を企画し、第1回目の失敗は
「ロスト・イン・ラ・マンチャ」というトラブル!メイキング映像が生まれた。



その後、ギリアムは何回かトライしかけては挫折しているとか。すごい執念。
で、この作品、原題「ドン・キホーテを殺した男」となったわけ。

「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4899729
http://donquixote-movie.jp/



映画監督トビー(アダム・ドライバー)は、スペインで「ドン・キホーテ」の制作中。
ロケではトラブル続き。映画会社のボス(ステラン・スカルスガルド)は、
ロシアのウォッカ王に、スポンサー依頼に出かける。

彼の留守にトビーは、妖艶なボスの妻ジャッキ(オルガ・キュリレンコ)に
誘惑されるが、突然、ボスが帰ってくる騒ぎに。

物売りから買ったDVDが偶然、学生時代にトビーが監督した「ドン・キホーテ」
しかも、その村は近い。ボスから離れたいトビーはバイクを駆って村を訪ねる。

ところが、ドゥルシネアを演じた少女アンジェリカ(ジョアナ・リベイロ)は、
トビーの「女優になれる」という言葉を信じて村を捨て、都市に出てしまう。

ドン・キホーテを演じた靴屋のハビエル(ジョナサン・プライス)は、それ以来、
自分がドン・キホーテだと信じ込んでおり、トビーをサンチョ・パンサと思い込む。
トビーが素朴な村人に掛けたのは映画の麻薬か、狂気か。

ハビエルから逃れようとして失火を起こしたトビーは、いったん撮影現場に駆け戻るが、
調べに来た警官に連行される途上で、ロシナンテに乗ったハビエルに救われる。

ハビエルに無理やりサンチョ・パンサ扱いされて、トビーは旅に出る羽目に。
風車への突進、不法難民の集落、ウォッカ王に囲われるアンジェリカとの再会、
死骸とスペイン金貨、洞窟…どこが夢で、どこが現実?

ウォッカ王が買ったのだろう、彼の城で、ボスと妻ジャッキ、アンジェリカ等との
中世の衣装に身を包んだ仮装パーティに、ドン・キホーテとトビーも招待されるが…。

トビーの最後のシーン、トビーこそギリアム監督、
ギリアム監督のドン・キホーテへの執心はここに結実した?

旅先やパーティで起きる目くるめく事々は、悪夢か、妄想か、現実か。
ギリアム監督の怒涛の想像&創造力に引きずり込まれ、
呆気にとられつつ楽しんだ。いやはや…すごい執念の力技。
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