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2020年01月30日10:24

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「ジョジョ・ラビット」 空想のヒトラーが秀逸!

この映画も、予告編を見たときから観に行こうと決めていた映画。
今年のベストテン入りするだろうなという作品に1月から当たった〜!

「ジョジョ・ラビット」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4896447
http://www.foxmovies-jp.com/jojorabbit/

10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、まだ靴紐も結べず、
母親のロージー(スカーレット・ヨハンソン)に結んでもらう幼さだが、
友人のヨーキーと一緒にヒトラー・ユーゲントに入隊。

ジョジョは空想の友達のヒトラー(タイカ・ワイティティ監督)に励まされ、頑張る。
しかし、指導者のクレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)の命令通りに、
ウサギを殺せず、イタリア戦線を離脱して行方不明の父親に似て弱虫、
ジョジョ・ラビットと綽名を付けられる。
そして空想のヒトラーに励まされて訓練の手榴弾を投げ、失敗し顔に怪我をする。

顔の怪我を気にして家に閉じこもるジョジョが気付いたのは、隠し部屋の物音。
亡くなった姉のクラスメイトのユダヤ人少女を、母が匿っていたのだった。
エルサ(トーマシン・マッケンジー)は通報したら、
ジョジョも母親も匿った罪で死刑にされると脅す。

混乱するジョジョだったが、エルサから「ユダヤ人の秘密」を聞き出して
殲滅に役立てようと考える。
「ユダヤ人は怪物?」「尻尾がある?」「お金が好き?」それに付き合う聡明なエルサ。
幼い子供に刷り込まれた偏見は、実在のユダヤ人少女に出合ってどうなっていくのか。

空想のヒトラーというファンタジーも交えたコメディだが、
第二次大戦末期のドイツという時代背景に、ユダヤ人虐殺、
街に絞首刑にされた人の姿、ことに後半のシビアな現実に息を呑む。

秘密警察の家宅捜索、爆撃や最後のヨーキーすら巻き込む市民戦線、教官との出会い。
そしてエルサに「ドイツは勝った」と告げて一緒に街に出るジョジョの心。

ジョジョが幼く可愛らしく、ヨハンソンの母親の闊達さ、
彼女の靴のシーンに胸が詰まる。

父方がマオリで、母方がロシア系ユダヤ人の監督が、
なんとヒトラーを演じるという皮肉が凄い。ユダヤ人虐殺を、ヒトラーに心酔する
ドイツの子供の視点からコメディタッチで描く見事さ。お勧めです。

この監督作品は以前に「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」を観た。これも怪作!
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1938044147&owner_id=10258677
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