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2019年12月07日00:09

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「ドルフィンマン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ」 イルカになりたかった男

子供の頃、川も海もあったので、よく素潜りをしていた。
息を止めて潜るといっても、一番深くてせいぜい5〜6mだろう。

石を重しに持って飛び込み、底につくと石を手放して浮き上がる。
水面はキラキラ見えるのに、なかなかたどり着けない感じを覚えている。

たった5〜6mでもそんな感じなのに、100mって人間技とは思えない。
しかし今の素潜りの記録は、彼の100m、101mを抜いて122mだそうだ。

「ドルフィンマン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4867633
https://www.uplink.co.jp/dolphinman/#intro

蒼い海の中、1本の垂直のラインに沿って男が1人
どこまでもどこまでも深く潜水していく。

1976年、人類で素潜り100mを達成し、「グラン・ブルー」のモデルでもある
ジャック・マイヨール(1927-2001)の生前の記録と
知人のインタビューによるドキュメンタリー。

マイヨールは、子供の時から海が好きで好きでたまらなかったのだろう。
上海のフランス租界に生まれ育ち、10歳で唐津の海女を見、
漁師に素潜りを教わり、イルカに出合う。

高校を出た後、世界を放浪し、デンマークの女性と結婚、娘と息子を得ている。
マイアミ水族館でイルカの調教をして、
イルカのように海を自由に泳ぎ潜りたいと潜水を始める。

そして素潜りをイタリア人のマイオルカと記録を争うようになった。
彼は有名人になって、女性に囲まれ、派手に遊んだようだ。

100mを潜ったのは、49歳の時。映画「グランブルー」には不満で、
自分が演じればよかったと思っていたそうだ。

禅やヨガにも親しんだが、潜水の呼吸法のため。
無の境地で脳の酸素使用を減らすため。
素潜りのためにはストイックに鍛えていたと、日本のダイバーも彼を語っている。

一方、インタビューされている息子や娘は、母が離婚して育てたためか、
ある時期は疎遠だったようだ。
その後、パートナーとなった女性は事故で死亡。孤独が彼を追い詰めたのだろうか。

彼は陸でなく、海の中でしか本当には生きられなかったのかもしれない。
あの潜っていくシーン、その映像だけで十分に満足させられた。
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