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2017年06月04日10:21

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留学生たちー映画「タレンタイム」を観て思い出したこと

昨日書いた、映画「タレンタイム〜優しい歌」は、
マレーシアの多民族・多宗教社会を描いている。
それに関連しての私の思い出。

YWCAの「留学生の母親運動」に参加し始めたころ、
息子たちは、まだ中学生と小学生だった。

わが家に時々来てくれる留学生を、子供たちは慕った。
今は大人になった息子たちの、民族・宗教に対する偏見の無さは、
留学生たちと触れ合ったおかげだと思う。

インドネシア、マレーシア、インド、香港(当時)、韓国、ラオス、
ベトナム、タイの留学生たちが一堂に会して、わが家のクリスマス!を楽しんだ。
知人のフィンランドの女性も一緒だった。

担当した中にマレーシアの男女もいて、どちらも、
中国系で漢字の名前だった。

この2人は私費留学だったので、アルバイトで大変。
女性から風邪の連絡が来て、食べやすいだろう食料などを持って、
郊外のアパートを訪ねたが留守だった。携帯などない時代。

しばらく待ってあきらめて帰ったけれど、彼女は熱があるのに、
アルバイトを休むとクビになるかも…と出かけたそうだ。

イスラムの子はインドネシアの女性。わが家に来ても、
さっさと帰ってしまうので理由を尋ねたら、1日5回の礼拝があるという。

「わが家でしてはダメなの?」と尋ねたら、「いいんですか?」と、
次から、小さなカーペットを持ってきて、時間になると手を洗い、
「メッカの方向は?西なんだけれど」と聞いて、礼拝をしていた。

豚肉はもちろん、きちんと殺したお肉(ハラール)以外もダメと言うので、
わが家での主菜は豆腐のチーズサンドフライやガドガド、グラタンなど。

インドネシアの青年は、中国系とインドネシア系のミックス。
彼は国費留学生でアルバイトの必要がなく、よくわが家に友達と一緒に来ていた。

「お母さんは働いているのに、女中も運転手もいない」と、
深く同情して、家では決してしないだろう皿洗いを手伝ってくれた。

彼の友人の中に、マレーシアのインド系シーク教徒の青年がいて、
いつも白いターバンを巻いていた。

「どうやって巻くの?」という私の素朴な質問に、彼は、
「家でしか外さないんだけど、お母さんだからいいか」と、
ほどいて、手早くきれいに巻くのを見せてくれた。

今思うと、宗教的に無思慮であっただろう質問。
その時は、「お母さんだからいいか」の言葉が嬉しかった。

インドネシアの青年は、その後、日本の大学、大学院、助手となり、
日本の大きな電機企業に勤め、洗濯機をプレゼントしてくれた。

そして結婚し、起業したときに、とうとう日本に帰化した。
なんと我が家の姓になっていて、ホントの家族の一員になった。

日本にやってきた留学生たちに、親切にしてあげて欲しい。
殆どの留学生は、日本が好きで夢を叶えたいとやってきたのだから。

彼らが帰国した時に、日本への良い印象をたくさん持って帰れば、
その国に日本への友好的な人を増やすことになる。何かあっても
「日本には、いっぱい良い人もいるよ」って言ってくれるんじゃないかな。

★「留学生の母親運動」★
http://www.tokyo.ywca.or.jp/peace/ryugakusei/
YWCA会員(母親)にならなくても、
毎週土曜日の午後の「留学生談話室」には参加(男性も)できます。
英語の勉強目的はダメですよ。彼らの日本語の勉強のためですから。

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