途中暗転があるならワンカットじゃねーだろ!(という惹句のわりに高評価)
お昼の用事が早く終わったので、ちょうどいい時間のこれを観ました。
グランドシネマサンシャイン(アプリがとても便利)IMAXどどーん。今日(金曜日)公開の強烈な映画がいっぱいあるのに相当入ってました。
12階へのエレベーターの中で若い男の子たちが
「IMAXってなに?」
「知らね」
「あれ、スクリーンのブランドとか?」
「知らね」
「レグザとかパナソニックみたいな?」
よっぽど教えてやろうかと思いましたよ。
「そもそもIMAXってのは撮影方式から始まっていて映写方法としては70mmフィルムを縦方向じゃなく横方向に回す方式でそういう意味では現在のデジタルは本質的にはIMAXとは呼べないんだけどこっちが主流になっちゃってだいたい国内ではアナログ上映館がないのでしょうがないしレーザーIMAXなんてのも増えてきてこれがすごいんだけどもちろんこのグランドシネマサンシャインも大変なものでスクリーンの上下がビル6階分あるってんだ私が作ったわけじゃないけど」
というセリフをグッと呑み込みました。
早く映画の話にはいれよ。
なんとなくスルーするつもりでいたけど、これは観てよかった。
もっとドキュメンタリー風かと勝手に思ってましたが、すごくドラマティック。ドキドキします。
たぶん最初に話題になるであろうワンカット(風)撮影に関しては言いたいこともあるが、なるほど「臨場感」なのね、と。
基本的には主役の二人をずーーっと見てる視点なので、まるで一緒にいるかのよう。
すごく怖い。
今そこに敵がいるかも、今撃ってくるかも、あー死ぬかも。
ただねえ、暗転後はワタクシ素人考えで言うんですが、ふつうにカット割してもよかったんじゃないか。その方が効果的だったんじゃないか。
というのは、後半ワンカットに慣れてきちゃうんですね。前半ほど効果的じゃないと思いました。
そしたら予告編も「全編ワンカット!」なんて嘘つかずにすむし。「驚異の一時間ワンカットって。
最後のクレジットで、「これは実話です!」とか言わないで、監督のサム・メンデスが「(たぶん)父から聞いた話をもとにした」と言ってるのが、とても品がいいと思いました。
【おまけ】
エンドロールに「ウェザー・アドバイザー」とあるのにうなった。つまりはワンカット(風)の場合、太陽光の具合なんかが違っちゃうとワンカットに見えない(バレる)ので、オール曇天で撮ったと。そのためのアドバイザー。ワンカットの場合屋内撮影が多いそうです。
同じくエンドロールに「editor」とあったが、何やったの?(笑)
あとこの映画に限らないんですが、昔から疑問に思ってる撮影方法。
たとえば人物が横方向に歩いているのを手持ちではなく固定カメラで追いかけるときはレールを使いますよね。これ、横方向ではなく縦方向、たとえば奥から手前に動いているとき固定で撮るってどうするんだろう。
この映画もそういうシーンがけっこうあったので。
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