妊娠したことで死ぬこともある

悩むだけならいいんですよ。ええ。
でもね、妊娠は死にますから。
死んでもいいならいつまでも悩んでればいいけどさ。

たとえば子宮外妊娠。
子宮まで受精卵が届かなくてその途中で着床しちゃう妊娠。
９割は卵管妊娠で、卵管は子宮より細い（当たり前）壁も薄い（当たり前）なので
受精卵が少しでも大きくなると破裂します。文字通り「破裂」。
とたんにおなかの中血の海です、大出血ですぐに意識なくなったりすると、
救急車も呼べずにその場で死ぬこともあります。
妊娠初期に受診して、子宮内に赤ちゃん（の袋）がいることを確認するのがとても大事。
何人か生んでいると「妊娠してすぐ受診はムダ、予定日決まるころ行けばいい」とか
言ったり思ったりしている人がいますけどね、死ぬよ、そのうち。

それから胞状奇胎。
これは子宮内の受精卵異常発育で、つぶつぶの細胞がいくらでも増殖して
そのうち子宮そのものが破裂します。
破裂する前に血液にこの細胞が入ってしまい、
脳とか肺に転移することもあります。こうなると柔毛がんと呼びます。
がんだからほっとくと死ぬよ。抗がん剤使うんだよ。
これだって妊娠初期の発達異常なんで、
妊娠したらせめて、初期に一度は受診してこのふたつでないことを確認させてください。

その後に起きることはまあ、起きてから来てくれても間に合うことが多いです。
まずは妊娠しちまった事実に向き合うことです。

■妊娠の悩み、ＳＯＳ出せず　相談窓口、全国に４０カ所
(朝日新聞デジタル - 09月03日 05:15)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4747376