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2017年07月28日13:09

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神戸新聞正平調「バスと運転手」

■今朝の神戸新聞正平調、大いに頷く
カヌー仲間にJRバスの現役、知り合いの薬剤師は親父が阪急バス運転手だったとか・・・

詩人の吉野弘さんに、「バスと運転手」という短いエッセーがある。運転手という職業はハンドルを握った瞬間、自分の体がバスと同じくらい大きくなったように感じるものだと書いている◆心の中で体と車を一体化させるらしい。例えば狭い道でほかの車とすれ違うとき、運転手はバスの側面を自分の胴体のように思って身を縮めるに違いない。バックのときは自らの背に神経を集中させている、と◆大きくなった体の内側にも、その人の配慮が行き届くはずだと吉野さんは言う。車内とは「心理的には運転者の内部である」。いわば、体の中に乗客の命を預かって走っているのです−。心得はバスに限るまい◆痛ましい海の事故である。おとといの夜、関西空港から神戸空港に向かっていた高速船が航空機用の誘導灯にぶつかった。激しい衝撃によって多くのけが人が出ている◆原因の究明はこれからだが、船長は「自船の位置を見失った」、そう話したという。波は、風は、障害物は。自らの神経を船のすみずみにまで張り巡らせ、小さな異変さえ感じ取るはずのプロに何があったのか◆夏休み、家族や友人と旅行に出掛けるという人は多いだろう。その喜びとともに、乗り物は走っているのです−。悲鳴ほどそぐわぬものはない。2017・7・28

https://www.kobe-np.co.jp/column/seihei/201707/0010410773.shtml
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