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2017年05月28日17:05

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Retros on Weekends(19)

(18)Michel Caillaud(StrateGems 2002, 3rd Quick Composing Tourney, Prize)
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Proof Game in 17.5 moves(14+14)

 なくなった駒は、白黒双方ともP2枚ずつ。また、盤面配置だけで白は11手、黒は5手かかっている。手順解析のキーとなるのは、2枚の白Pだ。b6,g6の白Pはいずれも駒取りをしているのが明らか。では、これらの白Pが取った駒は何だったのだろうか?それを考えてみることで、呆気ないほど簡単に黒側のdoubled Ceriani-Frolkinが証明される。
 というのは、なくなった黒Pはd筋とe筋のものなので、直進途中で取られることはない。よって白Pが取ったのは成駒か、或いは初形で配置されていた黒Q〜Sのいずれか。前者の場合は最短でも6×2=12手かかり、これで黒の手は17手ちょうど。後者はどう頑張っても14手以上かかるので、手数オーバーとなる。
 すると、対面の白Pは駒取りをしていないので、2枚の黒Pはいずれも白Pを取ってc1/f1で成った筈。ここからPが黒Bに成っていること、白Bが最遠スイッチバックしていることなどが芋蔓式に見えてくる。後は実際に盤面に並べて、左右で同様の手順が反復されることを確認すれば良い。

1.h4 d5 2.Rh3 d4 3.Rc3 d3 4.a4 xc2 5.d4 g5 6.Qd3 g4 7.Bh6 c1=B 8.Qf3 Bg5 9.xg5 e5 10.g6 e4 11.Bc1 e3 12.Kd1 xf2 13.e3 Sd7 14.Ba6 f1=B 15.Ke1 Bb5 16.xb5 Sc5 17.b6 Se6 18.Bf1

 それにしても、何と美しい作意であろうか!これがQuick Composing Tourneyの作品とは、にわかには信じられない話である。

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(19)Thierry Le Gleuher(diagrammes 102 07-09/1992, 1st Prize)
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どちらの手番か?(7+6)
Monochrome Chess

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