mixiユーザー(id:8729247)

2016年10月25日13:17

1018 view

妊娠中毒症は起きたら最後!!

妊娠中毒症、今の呼び方では妊娠高血圧症候群。
この病気の一番よくある発症の仕方は
「ある日突然血圧が急上昇する」です。
ふだんふつう血圧の妊婦さんは、血圧急上昇してもしばらく症状がありません。
だから次の妊婦健診のとき、血圧を測った看護婦さんが真っ青になります。
そして別な血圧計でもう一度測定、ドクターに「やはり180の95です」と報告。
ドクターは「このまま入院してください、手術室が空き次第帝王切開になります」と言います。

いくら症状がなくても血圧は上がっています。
しかも今日上がったのではないかもしれません。
だとしたら脳血管は破裂寸前かも。
実際、帝王切開しようと麻酔したとたんに脳出血を起こした妊婦さんも見ました。
(脳外科呼んで急いで赤ん坊を出して手術バトンタッチしました)
血圧を下げる薬も、軽いものしか使えません。
がっちり下げてしまうと、場合によっては胎児への血流が急激に減少して
胎児仮死が起きてしまうのです。
とにかくなるべく早く帝王切開しないと、母子ともに命が危ない。
それが妊娠中毒症です。

妊娠中毒症がなぜ起きるか本当には解明されていません。
一部の方々には「妊娠すると中毒症になりやすい」体質がありそうです。
一度中毒症になると、次回妊娠はもっと早い時期にもっと激烈に発症することがあります。
体重増加は中毒症を引き起こすきっかけになることははっきりしています。
どのくらい増加したら起きるか?はわかりません。
個人の体格の差や内臓機能の差が大きいので。
ただし結果として「1か月1キロ以内、10か月10キロ以内」の妊婦さんでは
「めったに起きない」ことはわかっています。
「自分は30キロ増えたけど中毒症にならなかった」と自慢したい人もいるかもしれませんが、
それはわれわれ産婦人科医には
「ビル3階からとびおりたけどかすり傷で済んだ」のと同じにしか聞こえません。

つまりただの偶然のラッキー。

その他の、太りすぎてお産がひどいだの糖尿病だのは
母子の直接死因にはなかなかなりませんので、
あまり問題にしてないんです。
中毒症は怖い。
分娩終了させればたいていよくなるけど、
中にはあとあとまで高血圧や肝機能障害の後遺症が残ることもあります。
眼動脈のけいれんによる網膜虚血から、産後しばらく目が見えなくなる人もいます。

中毒症は怖いです。


■第3子出産のhitomiさんも苦戦!妊娠中の体重管理で気をつけるべきこととは?
(mamagirl - 10月24日 16:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=249&from=diary&id=4257265
79 10

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年10月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記