金さえ出せばなんでも可能な不妊症の世界

ふつうに考えたらね。
なんで女性が一定年齢以上で妊娠できなくなるか、っていえば
神様がそう決めたからよ。
この齢以上で妊娠したら大変だからやめようね、っていう意味よ。
もちろん個人差ってものがあるし３，４年それをずらしても
たいしたことはないんだろうけどね。
でも、１０年２０年とずらしたら、どうなるかはわかるでしょ。
それがわからなくなるのが不妊症の人の脳みそよ。
「自分の子がほしい」と思いこむとその他何も考えられない。
そういう人たちは確かに存在するのよ。
その人たちの気持ちを全部優先させたら治療中でもカラダを壊してしまう。
うまーくコントロールして無理させないようにして、
妊娠中も分娩も、問題なるべくないように、っていうのも
実は不妊症専門の医者のつとめよ。
ただ２０年くらい前までは違ったね。
施設にもよるけど、たとえば体外受精で
「たくさん移植したほうが妊娠率が高い」と説明して患者自身に
「受精卵をたくさん移植してほしい」と言わせて
そりゃたしかに妊娠率は上がるからその施設の実績になる。
「ウチの治療は妊娠率が高い」と宣伝に使える。
でもたくさん移植されたほうはたとえば三つ子四つ子妊娠になる。
大変だよ…。
だから不妊学会で「受精卵は単数移植！」と申し合わせて
違反している施設にはそれとなく指導したのを繰り返し。
そういう仕組みはやはり日本だからできることだと思う。
卵子売買をビジネスにしない、代理母をビジネスにしない。
なぜなら危険がともなうから。
そういう感覚は日本人的だと思う、つまりお金優先じゃない。
日本が教育がゆきとどいた（全体として）豊かな国だからできる思想。
前に書いたと思うけど、５０歳で自然妊娠したと言い張ってた患者さん。
絶対に卵子提供なんだけど紹介もとの病院からの紹介状には書いてなかった。
お産は無事に終わったよ。
でも数年後、乳がんになってた。
「一定以上の高年齢で妊娠するとホルモン負荷が原因で乳がんは起きやすいですよね」って一応説明したけど、
「あんたが高齢で妊娠したかった当然のむくい」っていう意味なんだけど、
あの人、今どうしているかな。
若い夫の子を産んで自分はその子が小学校なのに乳がん。
幸せ？



70歳で出産した女性の苦悩　健康問題は避けて通れず　子供の将来については「話したくない」（印）
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=103&from=diary&id=4185831