日本でもときどきいますよ、こういう患者さん

子宮筋腫は「子宮にできる筋肉のこぶ」ですが
なんでできるのか、はまだわかってない。
でも、一回できてしまうと女性ホルモンが出ている限り大きくなる。
こんなふうに子宮筋腫を大きくしてしまう患者さんはときどきいる。
子宮がん検診なんかまったく受けていなくておなかが出ていても気にしないような人。
こういう大きい子宮をいきなり切除すると、
たいていは心臓や肺にえらい負担がかかって運が悪いと術中死するので、
できたらいくらか小さくしてから手術したほうが安全。

不妊症で、こどもほしくて子宮取りたくない、でこの大きさになる患者さんも
ときどきはいるけども、
自分の患者さんで一番悲惨だった人は悪性腫瘍になった人だった。
筋腫と内膜症でかなりの大きさの子宮になってしまった上に
排卵誘発してもほとんど卵が育たない、しかも４０歳を過ぎてしまい、
「もうあきらめて筋腫の手術して楽になったら？」とおすすめしたら
病院に来なくなった。
半年後、年末だったけど救急外来に痛みと出血で受診して
当番の先生が「もうすっかりがん」になっていると診断。
手術はしたんだったかしてみたけど癒着で何もできなかったんだか。
不妊症チームの自分じゃなくがんチームに担当変わったから詳細不明。
確かその半年後くらいに亡くなったんじゃなかったかなぁ。

臨月と間違われること8年　子宮筋腫が特大サイズになってしまった女性（英）
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=103&from=diary&id=4132553