楽しいレトロプロブレム（36）

(67)Michel Caillaud(Europe Echecs 455, 04/1997)

Proof Game in 19.5 moves(14+15)

　なくなった駒は白がQとRの2枚で、黒はQ1枚のみ。盤面配置を作るのに白は15手かかる。QとRをc6/f6に捨てるのにもそれぞれ2手/3手かかるのでちょうど20手となり、以上で白の手は尽きている。
　対照的に黒の方はかなりの余裕があるが、2枚の白Bがいずれも3手でa6/h6へ移動する為に、c8/f8の黒Bが移動しなければならないのは明白。ここに気付けば、黒Bのdoubled Rundlaufというテーマがすぐに見えて来る筈。後は簡単な試行錯誤で作意に到達できる。

1.h4 b6 2.Rh3 Ba6 3.Rf3 Bc4 4.Rf6 gxf6 5.Sc3 Bh6 6.Se4 Bf4 7.c3 Sh6 8.Qa4 Rg8 9.Qc6 xc6 10.b3 Qd3 11.Ba3 Qf3 12.gxf3 Rg5 13.Bh3 Sg8 14.Bc8 Be6 15.Ba6 Bc8 16.0-0-0 e6 17.Bf8 Bd6 18.Bh6 Bf8 19.Kb2 Ke7 20.Ka3

　Caillaudはこの作以外にも、左右で対称的な手順を持つ作品をいくつか発表している。その中から1作紹介しよう。

(67-a)Michel Caillaud(StrateGems 2002)

Proof Game in 17.5 moves(14+14)

これも(67)と甲乙つけがたい傑作なので、是非解図してみて下さい。

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(69)Gianni Donati, Olli Heimo & Joose Norri
(StrateGems 50 04-06/2010, 3rd Prize)

Proof Game in 23.0 moves(13+13)