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2016年07月21日22:54

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楽しいレトロプロブレム(34)

(65)橋本 哲(Probleemblad 2005)
フォト
Proof Game in 24.0 moves(16+16)

 双方共取られた駒はなく、当然成駒もない。すぐに目につくのはとんでもない所にいる白Kだが、a7,b7,e7,f7の4枚の黒Pによりc-d筋から突入すのは不可能なので、a8への入口はg7以外にない。これより、Rh8を除く8段目の黒駒は全部switchbackしていることも判明する。
 盤面配置を作るのに白はちょうど24手かかり、黒も同じく24手(Kが4手、Qが2手、Rd6が2手、Bc8が2手、Bf8が4手、Sb8が4手、Sg8が2手、Pが4手)。どちらにも遊び手はないので、序盤の数手さえ分かれば、後は簡単な試行錯誤によって白Kによる敵陣突入の手順を見つけることができる筈だ。作意順は以下のようになる。

1.g4 d5 2.Bg2 d4 3.Bc6+ Sd7 4.Bb5 c6 5.f3 Qa5 6.Kf2 Sb6 7.Kg3 Kd7 8.Kh4 g5+ 9.Kh5 Bg7 10.Sa3 Be5 11.Sc4 Sf6+ 12.Kh6 Ke6 13.Kg7 Sg8+ 14.Kf8 Bg7+ 15.Ke8 Bf8 16.Kd8 Bd7+ 17.Kc7 Rd8 18.a3 Bc8 19.Kb8 Kd7 20.Se5+ Ke8 21.c4 Rd6 22.Qa4 Sd7+ 23.Ka8 Qd8 24.Qa5 Sb8

 以前、本作について作者に直接伺ったとき、氏は「あれは、白Bをb5へ持っていく筋が見えた時にはもうできていたよ」と仰っていた。一流作家の眼力というのはスゴイものである。

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(67)Michel Caillaud(Europe Echecs 455, 04/1997)
フォト
Proof Game in 19.5 moves(14+15)
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