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2016年04月27日22:46

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「カピタン」研究(23)

 これからしばらく、カピタン17号(昭和55年4月)を読んでいこうと思う。この号の目玉商品は、泰永三二朗氏の筆による「幻想詰将棋型録」だ。レポート用紙に丁寧な手書きでぎっしり8枚分。読んでもらえばすぐに分かると思うが、フェアリー詰将棋に対する愛情と熱意に溢れた素晴らしい読み物になっている。
 尚、誤字と思われるところは修正し、またレイアウトも読み易いように適宜変更を加えた。更に、初期のばか詰には手数表記がなかったようだが、それも加えておいた。

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幻想詰将棋型録1  泰永三二朗

 この書きものは、フェアリー詰将棋の歴史と作品紹介を意図としています。
 ばか詰の出現がパラ67号[61-8]だから、ほぼ19年前。「ばか詰教室」(現在の「フェアリー詰将棋研究室」の前身)が始まったのは190号[71-11]だから、これは9年前。300年を超える歴史を持つ詰将棋の考証は今ではかなり難しい面があるのではないでしょうか。その点、こちらはまだ十分調べることができます。
 ということで、とりあえず190号以降の詰パラに発表されたフェアリー作品の総まくりを敢行してみました。(詰将棋と違って発表場所が限られているから、これが可能!)その数およそ640局。面白い作もかなりありますので、独断的に選択解説してお目にかけようという訳。
 190号以前に関しては資料が足りませんが、判明した限りの範囲で第一章として書き加えました。これはどなたかに詳しく書き直してもらいたいものです。
 私の主眼は記録を残すことにあるので、いわゆる「フェアリー傑作集」にするつもりはありません。(その力がないといった方が正しい)

 作品選択の基準は3つあります。
1、おもしろい作
1、あたらしい作
1、むつかしい作
 本集の特徴は作品の多さにあると思っています。とはいえ、レイアウトのやりくりという政治的な(?)理由で割愛した作もいくつかあります。ごめんなさい。
 各図とも作者、発表場所、解を原則としてすべて付けます。図はスペースの関係で部分図にすることが多くなりそうです。
 最後に超長編について断っておかねばなりません。便宜的に千手オーバーの作を超長編ということにします。現在までに10局ほど発表されていますが、作品の性質上結果発表が略解のため、それだけでは詰ますことはできても手数短縮のための細かい工夫がわからないことが多いのです。それどころか、最短手数が不明確のままになっている作品さえあるのです。こんなことが信じられますか?
 もともと超長編の場合、作意解がそのまま最短解になることの方が稀で、いくらか(又は大巾の)早詰を指摘されるのが普通です。
 私は各作についてキチンと手順の追える、従って手数も計算できる解をつけておくべきと思います。それが最短解なら申し分ありませんが、そうでなくてもいいのです。どこをどう工夫すれば○手短縮できるという改定をしていけばよい訳。そのたたき台となるべき迷解をとりあえず本集には収めておきます。諸氏の協力により続々改定されることを期待。
 それと合わせて、その他資料の不備、誤解等気のついたことを知らせて頂ければ幸いです。御協力お願いします。

凡例

1. 詰パラについては号数と発行時を並記する。ex. 67号[61-8]は通巻67号=1961年8月号の意。
2. 作品には通し番号をつける[#1, #52 etc.]が、発表順とは限らない。
3. ばか詰が最も多いので、特に断らない限りばか詰です。他のルールの作は、作品ごとに※印等で注意する。

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