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2016年04月13日22:59

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「カピタン」研究(19)

 今日は、カピタン8号から加藤さんの作品を2作紹介しよう。

加藤 徹
フォト
ばか自殺詰 18手(カピタン8号 昭和52年3月)

91飛、92角、同飛成、93銀、11角、22角、同角成、33飛、44角、55金、
93龍、同飛、55角、66飛、98金、同飛生、88銀、同飛成迄18手。

 成生非限定の瑕疵はあれど、盤面をいっぱいに使ったスケールの大きな手順は十分に魅力的だ。尚、上部に銀が置いてあるのは4手目と10手目の合駒順が入れ替わるのを防いだものと思われる。


加藤 徹
フォト
悪魔詰 391手(カピタン8号 昭和52年3月)

 34飛、44飛、同飛、同玉、34と、54玉、44と、同玉、
「14飛、24飛、同飛、34歩、54飛、同玉、34飛、44飛、同飛、同玉」
「14飛…」×13
 14飛、24飛、同飛、34歩、54飛、同玉、34飛、44飛、同飛、65玉、
 56と、同金、66馬、同金、85飛、75角、同飛、同銀、38角、47飛、
 同角、56歩、同角、同金、66歩、同銀、
『85飛、75角、同飛、同銀、66歩、同金、38角、47飛、同角、56歩、
 同角、同金、66歩、同銀』
『85飛…』×14
 85飛、75歩、同飛、同銀、66歩、同銀、74銀迄391手。 

 攻方はなるべく詰まさないようにし、玉方もなるべく詰まされないよう(実際には「なるべく詰む迄に長手数かかるように」だが)抵抗するという悪魔詰。この奇妙なルールでも、やはり趣向詰が作れることを示したのが本局だ。長手数を生み出すロジックは明快だし、特に飛と角が目まぐるしく飛び交う第二幕は文句なしに面白い。
 それにしても、将棋の盤・駒と趣向手順との親和性の高さは、チェスとレトロのそれに比肩するものがあるなあ。
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