今日は516号から、長編を3題紹介します。
相馬康幸
(詰パラ 平成11年3月号)
43馬、22玉、44馬、32玉…77馬、65玉、87角、同金、同馬、76角、
同馬、同玉、21角、65角、同角成、同玉、21角、54角…33歩、同玉、
88角、44角、同角、同玉、88角…76玉、77金、65玉、66金…33金、
21玉、31成桂、同玉、41歩成、21玉、32金、同玉、82飛成、43玉、
42龍、54玉、44龍…77玉、98玉、97龍、89玉、99龍迄89手詰。
“Anthology”にもあった、玉がわざわざ馬に接近していくタイプの馬鋸。意味付けは単純で、ただの手数伸ばしなのだが、こういうものはシンプルなほど良い。
後半は角打角合だが、収束に入る権利を玉方が持っている為に常に88角が限定打となっている。この部分には前例があるが(例えば橋本 哲(詰パラ 昭和55年2月号、第19期看寿賞))、全体を通じての平明な手触りは、まさしく相馬流だ。
以下の2作は、いずれもデパートに出品されたもの。一部の長編作家が投稿先として大学院ではなくデパートを選ぶようになったのは、このあたりからだろうか。
今村 修
(詰パラ 平成11年3月号)
「79飛、89飛、同飛、同玉…19飛、29飛、同飛、同玉、49飛、39飛」
64桂、47歩、39飛、同玉、
『59飛、49飛、同飛、同玉…99飛、89飛、同飛、同玉、69飛、79飛』
56角、67歩、79飛、同玉、
「59飛、69飛、同飛、同玉…29飛、39飛、同飛、同玉、59飛、49飛」
65香、57歩、49飛、同玉、
『69飛、59飛、同飛、同玉…99飛、89飛、同飛、同玉、69飛、79飛』
99金、同玉、79飛、89金、66角、88歩、89飛、同玉、
「69飛、79飛、同飛、同玉…19飛、29飛、同飛、同玉、49飛、39飛」
19金、同玉、39飛、29金、17飛迄139手詰。
飛打飛合を反復しながら、次第に玉方の持駒を使わせ、最後は合い利かずの詰。大胆な合駒制限と明快な構成が、いかにもこの作者らしい。
今村 修
(詰パラ 平成11年3月号)
46龍、54玉、44龍…37龍、45玉、
「46龍、54玉、44龍…68龍、47玉」
『48龍、36玉、39龍、26玉、27歩、同玉、28龍、36玉、37龍、45玉』
「46龍、54玉、44龍…68龍、47玉」
『39桂、同香成、48龍、36玉、39龍、26玉、28香、27桂、同香、同玉、
28龍、36玉、37龍、45玉』
「46龍、54玉、44龍…68龍、47玉」
『39桂、同香成、48龍…37龍、45玉』
「46龍、54玉、44龍…68龍、47玉」
『39桂、同香成、48龍…37龍、45玉』
「46龍、54玉、44龍…68龍、47玉」
39桂、同香成、48龍、36玉、39龍、26玉、28香、27歩、同香、同玉、
28龍、36玉、37歩、45玉、48龍、54玉、44龍…68龍、47玉、48龍迄211手詰。
龍追いを利用した香剥がし。或いはこの作者のことだから、本格的な龍追いを作る前の準備体操くらいの感じで作ったものかもしれない。
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