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2016年01月26日10:59

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子宮内膜症とは

子宮の内側にしかないはずの「子宮内膜」組織が他の場所に移動して
移動した場所で毎月「小さい生理」を起こす病気。
なぜ移動してしまうか、は正確にはわかっていないが、
がんの転移と似ている仕組みがあるらしく世界中の学者が研究中。
ホルモン依存性疾患であり、ホルモンの出ている間のみ悪化する。
閉経すれば自然に治癒する。

どこに移動したかで症状が変わる。
有名なのは「チョコレートのう胞」、これは卵巣内部の子宮内膜症で、
卵巣内にだんだん血液がたまっていく。
血液は古くなると茶色になるので「チョコレート」の名前がついた。
チョコレートのう胞単独では何も症状がないことが多く、
子宮がん検診の超音波検査などの際に偶然見つかることも多い。
ただしこれがあると妊娠しにくいことはわかっている。
大きくなれば茎捻転や破裂などで突然の腹膜炎症状を起こして緊急手術になる可能性あり。
チョコレートのう胞は例外的に閉経しても消失しない。
1000に1くらいの割合で明細胞がんという悪性度の強いがんになる。
45歳以上で5センチ以上のチョコレートのう胞あれば
何も症状なくてもがん予防のため手術したほうがいい、という説もある。

子宮の筋肉そのものに内膜症ができたものを「子宮腺筋症」という。
線筋症は子宮全体が大きく腫れ上がり、月経痛が強くなり、
月経量が増えて鉄欠乏性貧血を起こす。
子宮周囲の腹膜に内膜症ができる場合もあり、症状的には
やはり強い月経痛がメインだが貧血にはなりにくい。

治療は、まず鎮痛剤で月経痛のコントロールができるかどうかやってみる。
鎮痛剤がきかないほどの痛みなら、ピルと鎮痛剤を併用する。
ピルはもとは避妊薬だが、排卵を起こさせないようにする仕組みによって
卵巣から出るホルモン量を抑制することができるので、
子宮内膜症の悪化を抑制することができる。
さらに月経量が減り、内膜症部分の充血が減るので月経痛が軽くなる。
ただしピルによって内膜症がかえって悪化することもあり、
経過観察をしなくてはいけない。

ディナゲスト、という薬がある。
これも一種のホルモン剤だがピルとは違う考え方、薬剤組成で
卵巣から出るホルモンを止めないで内膜症のみコントロールできる。
不正出血のコントロールが難しいが月経痛は明らかに軽くなるし、
人によっては(ホルモンは出ているけど)月経出血がなくなるので
とても身体が楽になる。

この記事に出ている女の子は、たぶん生理痛がひどくて
生理じゃない時期まで痛みが出てきたのでまずピルを開始したのかな。
ピルは身体がなれるまで(3ヶ月くらい)吐き気やめまい、むくみなどの
副作用が強いことがある。
3ヶ月たってもなれないときはピルの種類を変える。

内膜症でもうひとつ大事なことは
こどもができにくくなる、ということ。
内膜症治療中は妊娠不可能だが、
数ヶ月内膜症治療して改善させたあと不妊治療する、というやりかたがある。


Juice=Juice・金澤朋子、子宮内膜症を公表「今後は体調と相談しながらの活動」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=3820687
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