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2016年01月19日22:56

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「カピタン」研究(05)

 カピタン第3号ではまず最初に、六角形の盤と六角形の駒を用いる「国際3人将棋」なるものが紹介されている。冗談かと思いきや、その歴史は驚くほど古く、将棋月報の昭和8年1月号(!)に発表されたものらしい。(考案者は谷ヶ崎治助氏)将棋の玉に相当するのが「輿論」だったり、「外交」という名の駒があったりと、相当ユニークな代物だ。
 正直言って指してみたいとは思わないが、いつの時代にも既存のモデルに満足しない人物はいるものだなあ。

 さて、ここからは前回紹介した朝鮮将棋の詰将棋への応用である。

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安南詰

 朝鮮将棋はその起源は不明ながらかなり昔からあり、その詰将棋も昭和20年代後半頃からいくつか見ることができます。安南詰・朝鮮詰・広東詰・アングラ詰などいろいろな名称で呼ばれますが、ここでは安南詰の名称を使用することにします。
 安南詰の面白さ―それは本質的には詰将棋のそれと同じものでしょう。しかし、我々はまだこのルールに馴れてなく、通常の将棋の感覚が身についていますから、はじめのうちは安南詰特有の手に妙手性を感じると思います。即ちルール自体の面白さです。
 例えば安南詰では明王手以外にも動かした駒自身では王手しないことがあります。一つはある味方の駒のすぐ下に動き、その駒の性能が変化して王手になる場合。もう一つは動いた為にそのすぐ上にある駒の性能が復活して王手になる場合です。
 次図を見てください。

例題1
フォト

 将棋の感覚では13金か13桂成しかありませんが、11玉で全くダメです。24金!?が安南らしい王手ですが、これも全然ダメ。正解は13桂生!です。桂→金で生でも王手になります。11玉の一手で、そこで23桂生。これに対し22玉では玉→歩で13金迄ですから、12玉と逃げます。一見切れた様に見えますが、24金!があります。前述の変化王手です。11玉しかありませんが、ここで13金!が復活王手で、迄詰となります。
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