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2015年11月21日23:01

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レトロプロブレムの世界(16-6)

R54 M. Caillaud(Europe-Echecs 78-80, 2nd Prize)
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H#1 (14+15)

局面をほぐすには、白RとBを初形位置に戻してからg2xh3とする必要がある。一見、1.a3-a2 Ba2-b1 2.a6-a5 Bd5-a2 3.a7-a6 Bg2-d5 4.b4xRa3 Bf1-g2 5.b5-b4 Rg3-a3 6.b6-b5 Rg1-g3 7.c7xPd6 g2xSh3 8.Sf2-h3! etc... という逆算が成立しそうに思える。しかしこの筋は、実は成立しない。例えば、出題図の更に1手前の白の手がQf2-f4ならば、8.Sf2-h3とはできない。同様に、白Qをどの位置に戻そうとしても、前述の白Bや白R、黒Sや黒Pの動きを邪魔してしまう。これを避ける唯一の手段は、f2-f4!!と戻すことである。これにより、8.Sf2-h3の代わりに8.Sf4-h3!と戻すことが可能になる。従って、1.gxf3 e.p.! Qxh4#という順が確かに成立することが示された。

R55 M. Caillaud, M.Ott(feenschach 1982, 2nd Prize)
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Shortest Proof Game in 24.5 moves (10+15)

1.Sf3 a5 2.Sd4 a4 3.Sb3 axb3 4.Sc3 bxc2 5.Se4 c2xd1=S 6.Sg5 Se3 7.Sxh7 Sxf1 8.Sg5 Th5 9.Sh7! Ra5 10.Kd1! e5 11.Kc2! Bb4 12.Kd3! d6 13.Ke4! Sd7 14.Kf5! Sdf6+ 15.Kg5!! (白Kが黒Kの初形位置に最も接近した瞬間である!)Kd7 16.Rb1 Se8+ 17.Kg4! Kc6+ 18.Kf3 Kb5 19.Ke4 Ka4 20.Kd3 b5 21.Kc2 Bf5+ 22.Kd1 Bxb1 23.Ke1 f5 24.Sf6 gxf6 25.b3#.

Sam Loydの「彗星の原理」を用いた、白Kによる長旅。もし白Kが外に出ずにd1-e1を往復していれば、白Kは最後にd1にいることになる。

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