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2015年11月06日23:09

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レトロプロブレムの世界(15-5)

R49 (N. SHANKAR RAM)
フォト
2# (7+5)
Pacific Retractor

作意は以下の通り。
try:1.Bd5? (2.Bc3A/1.Qd1#)
1...Qg4 2.Bc4B/1.Rd1# but 1...Qf5!
1.Bd4!(2.Bc4B/1.Qd1#)
1...Qg4 2.Bc3A/1.Qd1#.

1...Qf5?は禁手である(訳者注 白Kb5にチェックがかかっている)。
Le Grandのテーマ(threatと本手順とで手の交換が起こっている)だったが、1.Kc5!以下(例えば、1…Rf6 2.Qf4/1.Qc1#など)の余詰があった。作者による修正は、白Bb3をf7へ、そして黒Ph7をe4へ持っていくという案だ。これだと1.Bd4?は1...Qe6!によって逃れとなり、作意が1.Bd5!となる。


R50 (V. LISKOVEC, A. KORNILOV)
フォト
H#2 A.P. (4+5)
Pieces Retro-Volages

1.Sa6(=W)! Rc4! 2.0-0 Rc8#
もし黒Sb8が初形からそこにあり、0-0も可能ならば、白Rb4はb8,d8,f8,h8のどの黒枡でも成ることができないので、Volage性を持っている筈がない(白Ra1は、a,c,e,g筋ならば、Volage性を保持したまま到達することができる)。
A Posterioriというルールは、白Rが色を変えないことを正当化するためにその後0-0とするところに使われ、このような状況が生じる。従って、1.Sc6(=w) Ra4? 2.Kf8 Ra8#などという手順は、白Rが変色しないことを正当化できないので誤解となる。
しかし、1.b6(=wP)! Rc4! 2.0-0 Rc8#という余詰があった。実際、もし黒Pb7が初形からあったもので、黒にキャスリングの権利があるならば、白Rがvolage性を持っている筈がない(訳者注 b8で成った白RがVolage性を持ったまま出てくるのは不可能である。しかし、もしPb6-b7(=b)という手があったとすれば、白RがVolage性を持っている可能性がある)。つまり、1.b6(=wP)という手は、1.Sa6(=W)と同じ効果を持っていることになる。作者は単純に、黒Sb8を取り除いて余詰順を作意とすることで修正図としている。
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