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2015年10月20日16:40

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今月のセインティア翔ネタバレ

アテナの為に、そして姉の為に。私は一歩も下がらない!
☆エリスの襲撃を受け、聖域は…?

stage27☆黄金の林檎

アルデバランが十二宮の入り口を守る。
『…そちらは落ち着いたかね』
「シャカ。うむ、まだ気は抜けんが…第一波は片付けたようだ。しかし血生臭くてかなわん!…アテナはご無事だろうか?できることならこのアルデバランも馳せ参じたいところだが。あの神殿、やはり…」
「うむ…。間違いない。こちらに向かって移動してきている。このままでは…聖域と正面から衝突する!」
「!?バカな…!神の建造物同士をぶつけようというのか!?」
「争いを司る野蛮な神のやりそうなことだ。もしそんなことが本当に起これば、周囲を巻き込み、甚大な被害は避けられん」
「しかし…聖域は強固は結界で守護されている。あの神殿がそこまで近づけるとは思えんが…」
「今のままなら不可能だろう。だが邪神の小宇宙は今、異常なほど急速に膨れ上がっている。いずれこの結界をしのぐエネルギーを持ちうるかもしれん」
シャカは考えた。
『それにこのシャカの感じる所、復活したエリスはまだ完全には覚醒していない…。むしろこの闘いの渦中で真の神となる…そんな気がするのだ。奇しくもアテナと同じように』
沙織は出立前に言っていた。
「この戦い…私の力がまだ十分でないことは自覚しています。予測できない事態が起きるかもしれません。あなたたちは聖域を頼みます」
『争いの神エリスと戦いの神アテナ。似て非なる神同士の存在をかけた闘いとなるだろう。エリスと同じ争いの星を持つというあの聖闘少女(セインティア)…。おそらく彼女の存在が鍵となるはず…』
エリス神殿ではアイオリアとサガの戦いが続いていた。その争いの力はエリスが持つ黄金の林檎に吸収されていた。
「うふふ…。もうすぐよ、翔子…」
響子が林檎を見て微笑む。
エリス神殿には復活したエリスの子供たちも集まっていた。
「デュスノミア…どこに行っていた。命令があるまでは勝手に動くなと言っただろう」
「あら…。アテ」
先程、十二宮に侵入してシャカに打ち倒された邪精霊だった。
「分け身を使ってちょっと外をお散歩してきただけヨ。久しぶりの地上…少しくらい羽を伸ばしても良いでしょう?」
「フン…とぼけるな。聖闘士の匂いがついているぞ」
「ごめんなさい。だって…とても美味しそうな匂いがしたんだモノ。でも面白いものも見つけたし…素敵な殿方にも出会えたのヨ♪」
「フン…まあいい。お前の身勝手ぶりは変わっていないな。だが今は新しいお母様のお言葉を待つ時…すぐに対応できるようにしておけ」
「あラ…あなたそんなこと言って。エモニをけしかけさせたのは一体誰かしらネ?あの子…まだ赤ちゃんみたいなものだったんだから、もっと力を蓄えさせてあげればよかったのに。誰かさんの養分になっちゃったみたいネ?かわいそう…」
「デュスノミア。…なにが言いたい?」
「フフ…なにも?ワタシたちは邪精霊(ドリアード)。生きるも朽ちるも全てお母様のため。ワタシたちの命はこの庭園の賑わいのひとつにすぎないのだから」
「気にならぬか、デュスノミア?」
「…アテ?」
「新しいお母様はわれらに再び命と力を与えてくださった。だが…元聖闘士のガラクタ連中ばかりご贔屓になさり、いまだに姿も見せて頂けないとは…」
「口を慎め」
リゲルが現れた。
「エリス様を訝ることは許されんぞ」
「リゲル…!」
「エリス様は新しい神として生まれ変わったばかりの御身。ゆえにおひとりで過ごす時間を欲しているだけだ。今も天上の間でおくつろぎになっている」
「…エリス様を訝しんでいるのではない!貴様のような下賤の者がエリス様のお傍に迎えられ…、無礼を働いているのではないかと危惧しているのだ!」
「案ずるな…。エリス様は人であった時の記憶がまだ残っているご様子。いずれ…すべて消え去る。エリス様のお言葉を伝える。エリス様は地上のはるか上に「天上のエデン」をお作りになると決めた。地上の人間たちは争いと滅亡を繰り返し、われらに血と悦びを与え…、かの地でわれらは神話の時代のような永遠の命と享楽を得るだろう」
「天上のエデン…。…素敵ネ」
「この理想郷の実現には争いの大樹(ウテルス)をさらに成長させ、力を満たさねばならぬ。邪魔をしようと乗り込んでくる聖闘士たちは全て抹殺し樹の糧とせよ」
「……」
「ただし、今…エリス様が心から渇望されているものがひとつある。かつてエリス様の肉親であった子馬座(エクレウス)の聖闘少女(セインティア)の首…。これを持ち帰ったものには神の力を宿した黄金の林檎を与えるとのことだ」
「!?なん…だと…?アテナの首ではなく、たかが子ネズミの首一つだと…!?そんなもおを本当にわれらの神がお望みだというのか。やはりエリス様は…」
「…慎め!エリス様は人間の心を残しておられると言ったはず。人とは…己にとってただひとりの人間が神と等しい価値を持つこともあるのだ」
「……」
「…そんな相手の首を所望されるということは、おそらく人としての記憶との決別を意味するんですよね?おいたわしい、エリス様…。わたしがかならず!エリス様のお心の枷を取り除いてみせます!」
現れたのは、翔子にうり二つの邪霊製だった。
「さあ…。宴を始めましょう」
林檎をかざして響子が笑む。
翔子は天空がきらりと輝くのを見た。
『なに…この感じ…。お姉ちゃんが…なにか…したの?』
ドクン、ドクン、と心臓が胸を打つ。
「え…?」
気がつくと傍らの沙織が意識を失って倒れていた。
「!沙織さん!?大丈夫!?」
『意識がない!?どうしちゃったの!?』
「あはっ…。あはははっ」
笑い声がする。その方角から流星拳が飛んできた。
『避けたら沙織さんに当たる!』
翔子はその攻撃をまともに受けた。
『今の…技…』
「あっははっ!やっぱり…ちゃんとアテナを守るんだ?』
「誰!?」
「でもその人ワガママだし大変じゃない?」
現れたのは、パーカーに短パン姿の自分だった。
「ね!あんたも本当は後悔してるんじゃないの?…もう遅いけど!」
『わたし…!?』
「あんたが子馬座の翔子…。エリス様の誘いを断ったお馬鹿さん!」
「な…なんなの、あんた!?沙織さんになにしたの!?なんでわたしと同じ顔なの!?」
「ん?アテナならもう目覚めないよ。この姿はぁ、エリス様に気に入られたいからに決まってるじゃん。だからエリス様のいうとおり…あんたのこと殺しに来てやったの!」
流星拳が翔子を撃つ。
「がはっ…!」
「あーあ。自分の技をまともに食らっちゃって情けない!そんなだからアテナも守れないし、エリス様も早々に見限るってもんだよねー」
「……。お姉ちゃんが…わたしを…?」
「…なによ?ねえ…さっきも一瞬、驚いた顔してたけど。まさかエリス様があんたのこと殺せって言ったのがショックだったとか…?」
「……」
「あはっ…。図星!?あきれた!いい?あんたはエリス様の好意を裏切ったの…。それでてまだどこかで自分にだけは変わらず優しさが欲しいなんてムシが良すぎだよ。翔子、あんたの存在を消し去って、代わりにわたしがエリス様の妹になってやるわ!ミラー オブ ダークネス!」
『お姉ちゃん…』
翔子の体が闇に包まれた。
「ふふっ…。これでもう「翔子」は存在しないも同然…。あんたの選んだ女神を守って死ぬなら本望でしょ。まあ…犬死には変わりないけど。じゃあ…さよなら、翔子。その首…わたしがもらってあげる!」
その時、闇に包まれた翔子の体から力が発せられた。
「うっ!?なに!?攻撃ができない…」
『これは…この小宇宙は…。翔子の!?いや…違う…。エリス様の…!?』
「……っ。お姉ちゃんが…わたしを…殺そうとするなら…、わたしは…ぜったいに…あきらめるわけにはいかない…。もういちど…お姉ちゃんと、話をするって…決めたの…!」
「な…なんなの、この巨大な小宇宙は…!?」
「あんたじゃなくてわたしが…、お姉ちゃんの妹なの!」
翔子の拳が、邪精霊を打ち抜いた。
その様子を響子は黄金の林檎から微笑みながら眺めていた。
☆エリスの思惑とは?


作者コメント:ドラマCD、熱演してくださった声優の皆さま、制作に関わってくださった方々、ほんとうにありがとうございました!…続きも聴きたい…!

冒頭はアルデバランとシャカの会話。そしてアイオリアとサガは千日戦争状態。
先月、シャカに倒されたかと思った邪精霊も出てきました。新メンバーらしい。デュスノミアは「無秩序」かな?
響子姉さんエリスver色っぽいなー。
今月の付録はドラマCD、聞くのが楽しみですv10月20日単行本6巻が発売。

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