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2015年10月15日23:10

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Advanced Course of Retrograde Analysis(49)

第47問 最終3手を求めよ
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 なくなった駒は白がBPの2枚で、黒はBSPの3枚。白側の駒取りはb,c筋のPによるものが2枚で、黒側の駒取りは白Bf1とh筋のPによるもの。従って、最終手は1.Re1xBf1#だと決まる。

(図1)
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 このことから直ちに、白Bb1が成駒であることが従う。つまり、h筋の白Pは1枚駒取りをしてg8でBに成っているのだ。これで白の駒取りも3枚丁度になった。また、h筋の黒Pが取った駒は黒枡の白Bであることも分かる。また、このようにf1が塞がっているのだから、白Kは初形位置から大回りをしてg1に辿り着いており、黒QRRはいずれもa筋から侵入したことになる。成Bを左下に入れることを考えると、白は
(1)Pa2xb3xc4とa筋のPで2度駒取りをする
(2)成Bをa2に入れる
(3)Pb2-b3とする
(4)Bc1を外に出す
という順で指さなければならないことが明らかだ。

 更に、h筋の白Pがg8で成ってa2に到達しているのだから、例えば白Ph5/黒Pg5,h6という形からPh5xg6と指している筈で、これより白Bが取られた場所がh4であることも分かる。

 さてここで、黒Sa1に注目しよう。このSはどこから来たのだろうか?一見b3から入ったように見えるが、そうだとするとa筋の黒Pを取った白駒がないので矛盾。ということは、この黒Sa1もまた成駒なのだ!この成を戻すなら、a5まで戻さないと黒QRRを入れる邪魔になってしまう。

 では、Pb2-b3と指した直後の局面を作ってみよう。(左上の黒Kは簡単に解放できるので、適当に移動しておくことにする)

(図2)
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 さて、この後Bc1をh4まで運び、Qも外へ出し、いよいよ白Kが遠征することになるのだが、その雄大な軌跡をとくとご覧あれ。e1から始まり、b5-a6-b7-c8...g8-h7-h6...g3-h2-g1と、盤面をほぼ一周していたのだ!
 この終盤には以下のような局面になるが、ここから1.Kg3 Pa3 2.Kh2 Pa2 3.Kg1 Pa1=S 4.Sa2 Rxf1#と進めば出題図が得られる。

(図3)
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 ということで、求める最終3手は1.Re1xBf1 Sb4-a2 2.Pa2-a1=Sということになる。スケールの大きな構想作だったが、如何だっただろうか?

第48問 局面をほぐせ

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