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2015年10月01日22:12

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Advanced Course of Retrograde Analysis(47)

第45問 黒Kの初手を求めよ
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 なくなった駒は白がRBBSSPの6枚で、黒はQRRBの4枚。白Rf7は明らかに成駒であり、これはc筋のPだったので、少なくとも1枚黒駒を取っている。又f3でもPによる駒取りがあり、更にBf8も取っている。ここまでで白の駒取りは3枚だ。一方、黒はPe2が4枚、Pe5も2枚駒取りをしているので、これで黒の駒取りは尽きている。
 さて、まずは黒Pe2に着目してみよう。もし黒Pe3-e2という着手があったとすると、黒Pの駒取りは全て黒枡で起こったことになり矛盾。従って、白Pd2-d3は黒Pd3xe2の後ということが分かり、このことから黒Pe5は白のRa1とBc1を取っていることになる。
 白Rf7はd8で成ったものだが、その後d8-f8-f7と移動する際に黒Kh8にチェックをかけない為には、g8に何か遮蔽駒を置く必要がある。さて、それはどの駒なのだろうか?
 この遮蔽駒は、白Rf7の形を作ってから他の白駒に取られ(これで白の駒取りも4枚ちょうどになる)、更にその白駒も黒Pd6に取られている筈だ。すると白Rf8の瞬間、次の黒の着手はPf7-f6以外ないことが分かる。

(図1)
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 このことから、遮蔽駒がRであることが分かる。というのは、Pf7の形だとRはd8とh8を結ぶ線上にしか居られず、Qと入れ替わることは不可能だからだ。
 しかしよく考えてみると、先の図は実は不可能局面である。というのは、白Rで黒Rを取ることはできないからだ。修正点は明らかだろう。つまり、Pd2-d3と指したらその後は白Bc1をd6に捨て、次に白Ra1をe5へ…というのが自然な手の流れだが、この捨駒の順序は逆にすることが可能である!

(図2)
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 白Rの代わりに白Bを残しておけば、成白Rをf7に格納した後、そのBで黒Rを取り、更にe5で黒Pに取られることができる。(その間、黒はKで時間を潰すことができる)これで出題図に至る手順は全て解明できた。

 以上より、「黒Kの初手は?」という問いに対する答えは「キャスリングだった」ということになる。(ちなみに、白による駒取りの種類と場所もPe2xRf3, SxBf8, Pc7xQd8=R, BxRd8と全て確定している)

第46問 最終3回の駒取りを全て確定せよ
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