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2015年09月20日22:13

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今月のセインティア翔ネタバレ

聖域に邪神の魔の手が伸びる!

stage26☆護り人たち

ギリシア。聖域。聖門前。
「グハッ」
警備の雑兵がなぎ倒される。邪霊士がその体を踏みつけた。
「血の残り香が心地良い…。争いの気配をまとう美しい城郭…。ぼくたちの新しい棲家にふさわしいな…フフッ」
「止まれッ!」
他の雑兵たちが駆けつける。
「クッ…、いつの間にこんな所まで!」
「貴様ら…一体何者だ!?」
「フ…ぼくたちはエリス様の下僕。アテナ不在のこの機に聖域を占拠させてもらう」
「なに!?邪神エリスの…!?別動隊でこちらにも攻め込んで来たというのか!?」
「フフ…お前たちはすべてエリス様への生贄さ…。血で染めた屍を美しく飾ってやろう…!」
「うっ…」
その時、邪武、檄、市、蛮、那智が現れ、邪霊士たちを一掃した。
「沙織お嬢さんの留守中に聖域を荒らそうなんざ、いい度胸してるじゃねえか。ここはな…、てめえらみたいな血生臭いボウズどもが気安く入れる場所じゃねえんだよ!」
「ジ…邪武さん!市さん!」
「ったく…、雑草狩りくらいあんたたちだけで片づけなさいよ!」
「ク…ククク…」
倒された邪霊士が笑う。
「ぼくらを倒しても…ムダな…ことだ…。争いの種はすでに聖域に紛れ込んでいる…。血を吸った土壌は次々に姉妹たちを芽吹かせるだろう…。内乱で崩壊寸前の聖域など…、母様の手に堕ちるのは…時間の…問題…」
そうして邪霊士は花になって消えた。
「てめえらの思い通りにはいかせねえ。たしかに先の戦いでおれたち聖闘士は多くの犠牲を出した…だがな、命をかけて正義を貫いた兄弟たちのためにも、それを乗り越え新たな戦いに赴いた沙織お嬢さんのためにも…今は、この聖域で無駄な血は一滴も流させはしない!」
聖域。墓地入り口。
ここにも女性の邪霊士たちが姿を見せた。
「夜風にまぎれて入り込もうったってムダだよ。ここには正義のために戦った戦士たちの魂が静かに眠っているんだ…。あんたらみたいな下品な小宇宙を撒き散らす連中は帰ってもらおうか」
シャイナが彼女たちを見下ろす。
「フ…戦いに敗れた亡者の嘆きがわれらを呼んだのだ。消えた願いをエリス様のもとで芽吹かせて欲しいとな…ククク」
「ハッ…ヨソ者が勝手なこと抜かしてんじゃないよ。守るべきもののために散った命の重みも知らない下衆連中が…あたしが相手してあげるのを幸運に思いなよ!…この蛇使い座のシャイナがね」
シャイナの爪が邪霊士たちを打ち砕いた。
聖域十二宮入り口前。闘技場。
ここにも邪霊士の一団が現れた。しかし彼らは目に見えぬ壁に弾かれた。
「ぐあっ!」
「な…なんだ…!?見えない防御壁があるのか…!?」
現れたのは牡牛座のアルデバランだった。
「むう…あれは黄金聖闘士…。牡牛座のアルデバラン!生き残った黄金聖闘士は少数のはず…。ならば今、十二宮はほぼがら空き状態ということか…ククッ」
「問題なかろう。十二宮はいかなる者でも途中から入り込むことはできない。貴様らごときの相手、オレひとりがここにいれば十分」
「フッ…無限に芽吹くわれら相手にどれだけもつか見ものだな」
「何百何千来ようとムダなことだ…。この先の階段一段たりとも踏ませるなと、第一の宮をあずかる友に頼まれているのでな」
「…うっ!?」
「グレートホーン」
そうして邪霊士の一団は吹き飛ばされた。
聖域某所地下、霊安室。
十二宮の戦いで死んだ黄金聖闘士たちの棺が並べられている。ここにも侵入者があった。マントと甲冑に身を包んだ女が現れる。
「フフ…見つけたワ。活きのイイ黄金聖闘士の死体…。命尽きる瞬間の強い願いを宿しているのを感じるワ…。良い苗床になりそうネ…フフッ」
「彼らに何か用かね!?」
「!?誰…?ソコにいるのは…」
「人ならざる魑魅魍魎の類とはいえ…、聖闘士たちの監視と結界をすり抜けこんなところまで入り込む輩がいるとは驚いた」
「おまエは…!」
乙女座のシャカが端座していた。
「わたしは乙女座のシャカ!」
「目の前に座していながら完全に気配を絶っていたノ?さすがは神に近いと言われる男ネ」
「きみが何者かは大体の想像がつくが、彼らの遺体をどうするつもりかね?」
「もちろん邪霊士(ゴースト)の素体にするノ…。戦いのために生まれ若くして潰えた戦士の亡骸…最高の素材ヨ。…でももっと、新鮮なのがいいかもネ」
女の舌が唇を舐める。彼女はシャカに襲い掛かった。が、その攻撃は彼の防御壁で弾かれた。
「あラ…、やっぱりわりと強いのネ、あなた…」
「名乗りもせず手を出すとは行儀が悪いな。礼もわきまえぬ無法な振る舞いはわたしの最も嫌う行為…出直してきたまえ。オーム!天魔降伏!」
シャカの技が女を撃った。女が花になって消える。
『十二宮の戦いで死した黄金聖闘士たち…。彼らの遺志は確かにここに在る。だが…あの時、天に昇った彼の魂の一部は、まだここに戻っていない?…あれもお前なのだろう?』
遺体のサガにシャカが語り掛ける。
『魂には帰るべき場所がある。お前がお前として眠るまで、見届ける役目はこのシャカが引き受けた。少女の殻を自ら捨て、神の宿命を受け入れた若きアテナが、初陣から無事に戻るまでの間…。聖域は決して汚させん!』
聖闘士たちの戦いは続いていた。
☆思いは一つ、アテナのために!

作者コメント来月号の付録が楽しみでなりません。皆さまにも楽しんで頂けますよう…!

発売は連休明けになるかと思いましたが、今日、書店に行ったらREDが置いてありました。
今月は原作キャラ登場のファンサービス回。
霊安室は「真紅の少年伝説」に出てきた奴っぽい。
来月号は付録にドラマCDが付きます!
10月20日は単行本6巻発売。「サガvsアイオリア、激突!戦う少女たちの新銀河伝説!聖域十二宮の戦いはアテナの勝利で幕を閉じた。しかし、その巨大なる争いのエネルギーにより邪神エリスが復活を遂げる!翔子は姉・響子の姿に苦悩を抱えることになる。一方、聖域の前に姿を現した闇のエデンに乗り込むアイオリアの前に死んだサガが姿を現した!」

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