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2015年09月10日22:35

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Advanced Course of Retrograde Analysis(44)

第42問 最終8手を求めよ
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 なくなった駒は白がSPPPPの5枚で、黒はB1枚のみ。このBは原型位置で取られている。また黒Qのうち1枚は成駒だが、白Pc4はc2から直進したものだから、黒Pは成るために少なくとも1枚駒取りをしなければならない。
 QとBというラインピースが重複していることから、黒の最終手が駒取りなのは明らか。では、この黒Qはどこから来たのだろうか?仮にe3から来て白Pを取ったのだと考えてみよう。

(図1)
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 すると、その直前の白の手がPc3-c4でもPb2-b3でも、更にその前の黒の手が存在しない。つまりこれは、不可能局面である。では、黒Qは最終手の直前に、どこにいたのか?
 それはc2以外ないことが、すぐに分かる。これなら1.Qc2xPb3# Pb2-b3に続けて2.Qxc2+という逆算が可能になるからだ。

(図2)
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 この黒Qは、更に一手前にはe4にいた筈である。(ここ以外だと、先程と同様白がPc3-c4と戻したところで不可能局面になる)

(図3)
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 白は2...Pc3-c4と戻す他ない。ここで又しても4段目にラインピースの重複が発生している。ということは、黒は取りを戻す他ない。下手に戻すと不可能局面になるのは、既に見てきた通り。ということで、3.Qf4xPe4+ Pe3-e4と戻すことになるが、これで本当にいいのだろうか?

(図4)
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 このまま白Pを発生させて下げるのを繰り返していても、埒が明かないように思えてくる。しかし、問題解決の糸口は意外な箇所にあるのだ。
 更に、4.Qg4xPf4+ Pf3-f4と戻して次図。実はこれで局面をほぐすことに成功しているのだが、分かりますか?

(図5)
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 ここで例えば5.Qg3xPg4+と戻した時、白には今迄とは違い5...Pf2-f3という手が生じているのだ!この一手が白にとっては値千金。以下、6.Kb1-a2 Kb3-a4...としても、或いは6.Sd5-c7 Rc7-b7...でも局面をほぐすことが可能になる。

第43問 局面をほぐせ
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