(29)Luigi Ceriani(Europe Echecs 122 03/1969)
局面をほぐせ(12+13)
なくなった駒は、白がQSPPの4枚で、黒はQBSの3枚。白が最終手で黒Sを取っているのは明らかであり、白が取れるのはあと2枚。黒の駒取りはb,e,f,g筋で、全てPによるもの。従って、白はb6,c6のPでcross captureをしている。白の駒取りもこれで尽きている。また、a,h筋の白Pがいずれも成っていることも分かる。
これまで紹介してきた同様の構図の作品を念頭に置いて考えると、白Sg8をa8でunpromotionすれば良さそうなものだ。では、実際に戻してみよう。
1.Bb8xSc7+ Sc8-a7 2.Ba7-b8 Pg6-g5 3.Sh6-g8 Pg5-g4 4.Sg4-h6 Sa6-c7 5.Se3-g4 Sc7-a6 6.Sd5-e3 Sa6-c7 7.Sc7-d5 Pg7-g6 8.Sa8-c7 Sc7-a6 9.Bb8-a7 Pg6-g5 10.Pa7-a8=S
(図1)
ところが、実際に戻してみると上のような局面に至り、ここで黒の戻し手がない!どこが不味かったのだろうか?SとPだけなので、tempo moveも不可能なのだが…。
白Sg8をすぐにa8で戻そうとするのが間違っていたようだ。遠回りのようでもこの白Sはh8でunpromotionし、それからg筋でSを戻してはどうだろうか?この推測に従って戻すと、以下のような局面になる。
(図2)
白Sをh8に連れていく為にg筋の黒Pを3手も使ってしまうが、g5で白Sを戻してこれをa8に連れていくと、双方のh筋が戻ったお蔭でこれらを使ってtempoを失うことができ、無事a8でSを戻すことができる。
(30)Luigi Ceriani(Europe Echecs 122 03/1969)
局面をほぐせ(15+10)
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