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2015年08月28日23:10

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レトロプロブレムの世界(12-3)

R31 W.Hundsdorfer(Wochenschach 1909, 1st Prize)
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S#2(11+14)

L.J.+P.S.「黒Pが全ての駒取りをしている。黒Ph2は直進しているのでg-h筋の白Pはcross captureしている。また、他の白Pは全て直進している。d2-d3とは戻せないし(Q側の白Bが戻れない)、e5xf4とも戻せない(e筋の白Pが戻れなくなる)。更にe3-e2と戻すのも不可能である(Pa7は白の白枡Bを取った筈だから)。出題図をほぐすには、白Sf8を解放しなくてはならない。よって逆算は、1.g7-g5! g2xSh3 2.Sg5-h3 a2-a3 3.Se6-g5 Sg6-f8 4.Sf8-e6+...となり、間一髪で白のretro-stalemateは回避された。これより、作意は1.fxg6 e.p.+ Bxg6 2.Sg5+ fxg5#というものになる。今日でも目にすることがある分析である」

R32 N.Plaksin (Original)
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#1 (13+12)

白Bd8は、a筋の白Pが3度駒取りをした後d8で成ったものである。残り1枚の駒取りは、白Ph5によってなされている。白の取られた駒はQBBの3枚で、このうちBc1は原型位置で取られており、残り2枚はe5とf4の黒Pによってcross captureされたのだ。g筋の黒Pは直進してg1で成らなければならない。局面をほぐすには、黒Pをg5まで戻して、Pg4xSh5とするしかない。白の手詰まりを避ける為に、逆算手順は以下のようになる。
1.Sd5-b6! d7-d8=B 2.Se3-d5 c6xBd7 3.Sg4-e3 c5-c6 4.Sh6-g4! b4xBc5 5.Bg1-c5 a3xBb4 6.g2-g1=B a2-a3 7.g3-g2 c3-c4 8.g4-g3 c2-c3 9.g5-g4 g4xSh5 10.Sg3-h5 Kh5-g6 11.S--g3+...
従って出題図は白の手番であり、1.e7#迄(1...Qxh5#?)で詰となる。
黒Sのh6での精妙なターンが素晴らしいプロブレムだ。配置も美しい。見事な出来だ!
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