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2015年08月27日22:48

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Advanced Course of Retrograde Analysis(42)

第40問 局面をほぐせ
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 なくなった駒は黒がBSSPPPPPの8枚で、白は1枚も取られていない。盤面には白Bが9枚もあり、このうち7枚は成駒だ。更にその内訳をみると、白枡Bが7枚で、黒枡Bは2枚のみ。詳細は略すが、これより白Pは最低7回の駒取りをしなくてはならない。
 最終手は1.Pe5xd6 e.p.+であることが明らか。これで白の駒取りは丁度8回となる。勿論その前は1...Pd7-d5なので、1.0手前の局面は以下のようになる。

(図1)
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 さて、ここで白はどうやってBb7によるチェックをかけたのだろうか?すぐに分かるように、それは2.Rc6-g6+しかあり得ない。

(図2)
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 では、その前の黒の着手は何だろうか?黒KやQ、或いはRf3を動かすと、いずれも更にその前の白の戻し手が存在しない。「黒Pa7-a6と戻せないのか?」と思われるかもしれないが、これも不可能である。(白の成駒のうち黒枡Bはb8で発生しているから)
 従って、黒の戻し手は2...Rd5-d3しかない!これでも白Bb1によりチェックがかかるが、これなら3.Rc2-c6+と戻すことができる。

(図3)
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 もう作者の狙いはお分かりだろう。この後は3...Rd3-f3 4.Rg2-c2+ Qf3-f5 5.Rg6-g2+と戻すことができ、5...Kf5-e4とすればRd5が解放される。その後は容易であろう。

(図4)
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 テーマが明快で、自明成駒も気にならない。白Rの大きなRundlaufと、黒駒の16パズルを思わせるようなスライドが楽しめる本作、如何だっただろうか。

第41問 局面をほぐせ
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