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2015年08月19日23:00

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プロパラを振り返る(138)

 今日読んでいるのはプロパラ58号(April-June 2012)。この号はかなり内容豊富。まずはフェアリーコーナーから作品紹介を始めることにしよう。

(264)Igor Vereschagin, Michel Caillaud(Problem Paradise 58 04-06/2012)
フォト
SS#8 (6+7)
Reversible Promotions

Reversible Promotions:白の成駒が2段目(黒の場合は7段目)に来るとPに戻る。

1.e8=B 2.Bb5 3.Bf1 4.Bg2=P 5.0-0 6.Kh2 7.Kh3 8.g4+ hxg3 e.p.#

 unpromotion、castling、そしてen passantが、一本の論理によって自然な形で一体化している。Valladaoも、これくらい無理なく表現されているとtaskではなくthemeという感じがする。

(265)渡邊一雄(Problem Paradise 58 04-06/2012)
フォト
HS#3 b)HS=3 (5+6)
Leo a2,a3; Pao h3; Vao g8

Helpself:HS#nの場合、白黒双方協力して(n-1)手でS#1の局面を作り、その後白のKを詰める手順を求める。
Leo/Pao/Vao:駒を取らないときはQ/R/Bのように動くが、駒を取るときはその線上で敵又は味方の駒を一つ飛び越えて、その先にある駒(直後でなくてよい)を取る。

a)1.LE2b3 PAxa3 2.c4 VAxb3 3.Qb1+ Kxb1#
b)1.LE3b3 VAxa2 2.c3 PAb3 3.Qc1+ Kxc1=

 続いては、渡邊氏によるChinese piecesの競演。対照性が完璧なので2解目を見つけるのには苦労しないが、解後感は抜群。

(266)上田吉一(Problem Paradise 58 04-06/2012)
フォト
H=2 2sols.(3+1+1)

Vao h3, Neutral Pawn h2

1.h1=nR nRb1 2.nRxb7 VAg2=
1.h1=nVA Rd7+ 2.Kb8 Kg2=

 研ぎ澄まされた簡素図式。Fairy pieceを知り尽くした上田さんの目に映っている世界が、こういう作品を介して垣間見えるような気がする。
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