mixiユーザー(id:8729247)

2015年08月12日15:57

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閉経と更年期障害はなぜあるのか

進化論的な考え方からの一種の「考察」。

まず、生物は生殖してこそナンボ、なので
人間という哺乳類のメスが寿命を迎える前に閉経するのは進化論的には理屈に合わない。
そこで出てくるのが「おばあさん仮説」。
つまり人間は他の生物、他の哺乳類と比べるとはるかに未熟な状態で生まれ、
生殖能力の獲得も遅く、社会的な成熟にも時間がかかる。
つまり「育てるのに手がかかる」ため母親ひとりで育てるのはかなり困難なので、
閉経してもう生殖能力のない(自分の子育てをしなくていい)メスが手助けをする、という話。
「人間の子育ては集団内で行われる」という説の裏付けだね。

それならばその、他のメスの子育てを手伝うという重要な時期に
「更年期障害」というからだの不調が現れやすいのはなぜか?
明らかに不利でしょ。
というのに対して、名前は忘れたけどこういう仮説がある。

人間は、父親母親の両方から遺伝子を受け継ぐわけだが、
母親からの遺伝子は生殖せよ、と命令するのに対して、
父親からはそれを抑制するような命令が出ている、というんだね。
実際、母親から受け継がれる某遺伝子群が欠損すると早発閉経、
30歳より前に生殖能力が失われてしまう状態になることがわかっている。
男性はたいてい集団で狩りをしたり農耕をおこなったりするので、
「父親が中心にいる集団」に所属しているメスの周囲には
父親由来遺伝子を持つ人間がたくさんいる。
だから一定の生殖行動のあとは生殖能力をさっさと失って
他のメスの子育てを手伝うほうが効率がいい。
女性が人間の原型なので、母親由来遺伝子が「生殖せよ」と命令するのは当たり前
(生き物として)だから、父親由来遺伝子は一種の「文明」としてその能力をコントロールしようとする。

かくして体内でふたつの系統の遺伝子が戦うために、
閉経の時期に「更年期障害」という体調不良が現れることがある、という話だ。

この解釈でいくと、閉経の時期に更年期障害を訴えない人たちは
「父親由来遺伝子」の命令にすなおに従って生殖能力を惜しまない人たち。
更年期障害の強い人たちは、母親由来の「生殖せよ」の声が高く、
なかなか自分の卵巣機能をあきらめられない人たち、ってことになる。

いや、これが正解とかいうんじゃなくてね。おもしろいなあ、と思って書いてみた。
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