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2015年08月04日22:56

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L.Cerianiレトロプロブレム傑作選(25)

(24)Luigi Ceriani(Fairy Chess Review 12/1955)
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黒Rh4はどちら側のものだったか?
黒は2手で詰めることができるか? (13+12) 

 なくなった駒は白がQSSの3枚、黒がQBSPの4枚。白側の駒取りはPb3,c4,e4で尽きている。また黒側もPe3,f3,g3で3枚駒取りをしており、これで全てである。従ってa筋の黒Pは成っていることが分かる。また、この成駒は明らかに今も盤上にある。それは何だろうか?
 一番可能性がありそうなのはSh1なのだが、良く考えると、その為にはPb2-b3と戻さなくてはならず、その前にBc1を戻す必要がある。しかしこれはどう見ても不可能である。ということは、成を戻すのはRh4なのだが、一体どうやったらこれがa1に戻れるのだろうか?
 ともかく、右下をほぐさないと話が始まらない。しばらく悩んでいるうち、キャスリングが戻せることに気付くと、徐々にそこから視界が開けてくる。黒Kが動けるようになるので、その後は黒Sを外に出し、白Pをh3まで引いて白Rを解放し、Pg3を戻せば、これで黒Rをa1に運ぶことが可能になる。具体的な手順は、以下の通り。

1.Bh2-g1 Sf2-h1 2.Kg1-f1 Sh1-f2 3.Rf1-e1 Sf2-h1 4.0-0 Kg2-h3 5.Bg1-h2 Rh3-h4 6.Rh4-g4 Sg4-f2 7.Bh2-g1 Se5-g4 8.Bg1-h2 Rh2-h3 9. Rg4-h4 S-- 10.Ph4-h5 S-- 11.Ph3-h4 S-- 12.Rh4-g4 Pg4-g3 13.Rh8-h4 Ph5xSg4 ...

(図1)
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 従って、「黒Rh4はどちらサイドのRだったか」という問いについては「どちらのものでもない」というのが答えであり、「黒から2手詰にできるか」という問いに対しては、現在黒番であることから「1.Pg2+ Rxg2 2.Pf3xg2#が成立する」というのが回答となる。

(25)Luigi Ceriani(La Genesi delle Posizioni 1961)
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局面をほぐせ(15+13) 
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