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2015年08月01日22:33

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レトロプロブレムの世界(11-4)

PROBLEMES A CHERCHER(no.12)の解答

R27 (A.FROLKIN)
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最終手は?
それぞれの文字は、決まった駒種と色を表している。

 条件には「盤を回転させなくてはならない」とは書かれていない、つまりa1は必然的に左下隅であり、枡目の色も後で変えることはできないということをまず指摘しておこう。L.J.とP.S.の解答は次の通り。
「“A”と“E”はそれぞれ一つしかないので、これらはKである。“C”はPより上の駒ではない。どちらの色のS,B,R,Qであったとしても説明がつかないからだ。従って、“C”はPである。これら8枚のPで15枚の駒取りが行われている。駒取りが17枚になってしまう為、Pg5がh6から来たということはあり得ない。(訳者注“A”と“E”はいずれもKだったから、もしg5の“C”が黒Pなら、チェックをかけていることになる)従って、“C”は白Pである。“D”と“F”は同色の駒なので、“B”が白Bと決まる。(訳者注“C”が白Pと確定した時点で、黒はK以外全て取られていることになる)“E”が黒Kで“A”が白Kであることも分かる。何故なら、もしそうでなければ白Rと白Sによってillegalなチェックがかかっていることになるからである。(訳者注“D”と“F”は、どちらか一方が白Rでもう一方が白Sである)黒は現在、手を戻すことができない。もし“F”が白Sならば、白は駒取りなしで手を戻さなくてはならないが、それだと黒の逆算は不可能なままである。よって“F”は白Rであり、“D”が白Sと決定する。以上より、“A”=白K、“B”=白B、“C”=白P、“D”=白S、“E”=黒K、“F”=白Rと、全ての配置が確定した。そして、黒の逆算を可能にする唯一の最終手がPd4xe5であることも分かる」(訳者注 原文ではPd4xSe5となっていたが、白Pが取った黒駒が例えばBである可能性も否定できない)
この種のプロブレムを創作するのは難しいが、このように正確で包括的な解析を必要とする問題は非常に良いものだ。(L.J.+P.S.)

R28 (M.CAILLAUD)
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#2 Maximum b)−bPe7 (12+8)

a)のトライは1.Rf1? 0-0-0!で、作意順は1.0-0! Rd8 2.Sc7#というもの。またb)のトライは1.0-0? 0-0-0!で、作意順は1.Rxh7 0-0-0 2.Rc7 #というものだ。4名の解答者がこれらの解を示したが、誰もそれらの解を正当化する分析ができなかった。J.M.T.だけがb)での2つのキャスリングに対してその正当化を試みたが、不正確だった(いくつかの黒の手がillegalだった)。正しい分析は、解答者にとってやや理解しにくいものかもしれない(“Themes-64”の4295も見よ)理解を助ける為に、作者は16号において「分析的」解答を示し、正しい解析(2つのキャスリングを含むb)だけでも十分だが…)を送ってくれた最初の勇敢な研究者に対しプロブレムの作品集を送ることとする。

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