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2015年07月28日23:01

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L.Cerianiレトロプロブレム傑作選(24)

(23)Luigi Ceriani(32 personaggi e 1 autore, 1955)
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最終25手を求めよ(13+16)

 なくなった駒は白がSPPの3枚で、黒はSの1枚のみ。白Pg3は駒取りをしていないので、黒はg-h筋でcross captureをしていることが分かる。黒側の駒取りはこれで尽きている。するとa筋の白Pが直進途中で取られることはなく、従って駒を1枚取ってb8で成っている。また、黒Bd1は成駒ではないので、これをc8に戻すまでPb7xc6と戻すことはできない。
 双方のKを解放するためには、間に一枚挟んでQの利きを遮る必要があるが、黒の戻し手がa筋の黒Pによる5手しかないので、白Sa1をg8に持っていくのは不可能(Sが5手+Kで1手)、またSa1をh2に持っていくのも6手かかり、やはり不可能。ということは、直接白Sを遮蔽駒として利用することは無理なのだ。では、どうやって右下の塊をほぐしたらいいのだろうか?

 直接Sa1を使おうとするからダメなので、この白Sをb8でunpromotionし、Pを戻す途中で黒Sをuncaptureして、それを遮蔽駒に使えばよいというのが、作者の用意した解答だ。つまり、手順は以下のようになる。

1.Sb3-a1 Pa3-a2 2.Sc5-b3 Pa4-a3 3.Sa6-c5 Pa5-a4 4.Sb8-a6 Pa6-a5 5.Pb7-b8=S Pa7-a6 6.Pa6xSb7 Sd6-b7 7.Pa5-a6 Sc4-d6 8.Pa4-a5 Se5-c4 9.Pa3-a4 Sg4-e5 10.Pa2-a3 Sh2-g4 11.Qh1-g1 Bg1-f2 12.Pf2-f3 Sf3-e1 13.Re1-e2...

(25手戻した図)
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 当然のことながら双方のSの軌跡は完全限定だし、謎解きとしての適度な深みもある。流石はCerianiだ。

(24)Luigi Ceriani(Fairy Chess Review 12/1955)
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黒Rh4はどちら側のものだったか?
黒は2手で詰めることができるか? (13+12)
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