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2015年07月09日22:15

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Advanced Course of Retrograde Analysis(36)

第34問 駒を色分けし、更に以下の問いに答えよ
(a)#1にせよ
(b)最終6手を求めよ
(c)駒取りの順序を求めよ
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 まず、どちらのKにチェックがかかっているのか、そこから調べてみよう。

A)e6のKにチェックがかかっていない場合
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 仮にe6を黒K、f4を白Kだとしてみよう。この場合、Re4, Sf8, Qg4, Bg8が黒駒ということになるが、これだとRe4とQg4がKf4に対し不可能両王手をかけてしまっている。これは白と黒を入れ替えても同様。

B)f4のKにチェックがかかっていない場合
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 上と同様にe6を黒K、f4を白Kだと仮定すると、Re4, Rf3, Qg4,Pg5が白駒ということになる。これでもRe4とQg4がKe6に対し不可能な両王手をかけているように見えるが、この場合はPf6がen passant captureしたと思えばlegalとなる。(従って、e6が白Kでf4が黒Kではダメである)

 なくなった駒はQRBSPの5枚。またc,g,h筋でPによる駒取りがあったことが分かる。これに上のen passantを加えると4回の駒取りがあったことが既に判明している。又、en passantの直前の白の手はQxg4+だったことも分かるので、これで駒取りは尽きている。つまり、c,g,h筋以外のPは駒取りをしていない。よってすれ違うこともない。更に、1.0手前には盤上に16枚Pが存在することも重要な事実だ。これにより、双方とも成駒がないことがいえる。このことからBb1が白駒で、Rh4が黒駒であることも明らか。
 ここ迄で判明した配置(出題図の1.0手前の局面)は以下のようになる。

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 更に、Pc7とPh7はいずれも白でなければならないことがすぐに分かる。次にPc7に着目してみよう。もしこれがc筋のもので、ここまで直進したとすると、c,d筋の黒Pは少なくとも2回駒取りをしなければならず、駒取りの回数が6回になってしまう。よってこれは元々d筋のPであり、これが駒取りをしていて、黒のc,d筋のものは駒取りをしていない筈だ。以上より、c,d筋のPも全て判明した。

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 同様の推論により、白Ph7が駒取りをしていることも分かる。g,h筋の黒Pが駒取りをしなくて済むような手順を考えると、g,h筋のPの配置も確定させることができる。これで全てのPが判明した。

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 ここで改めてこの図を見ると、駒取りは全て白によってなされていることが分かる。つまりなくなったQRBSPはいずれも黒駒であり、これよりSa4,Sd7,Bd8はいずれも白駒であることが分かった。以上で、全ての配置駒の確定ができた。

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ここまでくれば、問(a)(b)(c)に答えるのは容易である。
解答は以下の通り。

(a)1...Kf7 2.Rxe7#
(b)Retract: 1.Pe5xf6 e.p.+ Pf7-f5 2.Qh3xSc4+ Kd5-e6 3.Pc3-c4+ Ke6-d5
(c)Pd6xQc7, Pg6xRh7, Pf4xBg5, Qh3xSg4, Pe5xf6 e.p.の順

第35問 最終9手を求めよ
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