mixiユーザー(id:8729247)

2015年07月09日20:13

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抗がん剤で髪の毛が抜けるのは

抗がん剤は当然「がん細胞」を殺す薬です。
「がん細胞」は他の多くの通常細胞と比べて細胞分裂速度が速い。
だから「細胞分裂速度が速い細胞」に対しては抗がん剤がきいてしまう。
通常細胞で細胞分裂速度が速いのはまず消化管上皮ですが、
これは表から見えないからわかりにく。
症状としては下痢とか嘔吐、口内炎などの消火器症状。
ただ、消化管上皮は壊れるのも早いけど再生も早いので、
ダメージをあまり受けないで済む場合もあります。
生殖細胞も分裂能力が高いので影響をうけやすい。
女性の場合、抗がん剤開始したら生理こなくなった、という話は多いです。
でもこれも、外見で「生理きているかどうか」はわからない。
それにやはりダメージうけやすい受けにくいの個人差が大きくて、
40台前半までなら抗がん剤終了後3年以内で生理が再開するんじゃないかな。
皮膚細胞もダメージうけやすい、これは外から見えます。
抗がん剤やっている患者さんは、お肌ぼろぼろに乾燥してて黒ずんでいます。
ただまあ、女性なら化粧でごまかすとか手段はあるしね。
皮膚細胞も「28日で生まれ変わる」でダメージからの回復は早い。
がん、という病気そのものがけっこう「肌質」を変えてしまうので、
病気するまえのお肌に戻れます、とは言いませんけど。

頭の毛も皮膚から生えているんでしょ、なんで戻らないのよ、と思うでしょうが、
まず毛そのものは「生きている細胞」じゃないんだよね。
細胞が作っている物質、なもんだから、細胞自体が抗がん剤治療後に元気になれても
「毛という物質を作る能力」だけがなかなか回復しなかったりします。
「毛」を作れるようになっても作れる毛質が変化してしまい、
たとえば短いうちに切れてしまう、抜けてしまう、毛が細くなってしまう、
なんて場合には、生えてきたとしてもとどおりの髪にはなりません。

生殖細胞に関しては、今は抗がん剤前に正常な若い細胞を冷凍保存するとか
いろいろおこなわれるようになったけど、これもつい最近からです。
ましてや髪の毛、生きていくに何も不自由ないでしょ?ってことで
けっこうほったらかしですよね。
でも人間って外見大事なんだよ。
外見に自信もてたらがんばれること、いっぱいあるよ。
がんから命を救うのも大事だけど、救ったあとで困ったことはないか、
もっと考える医学というか「医学周辺領域」が整備されるといいな、と
思っています。




乳がんで抗がん剤 98%に脱毛
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3507540
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