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2015年06月18日22:50

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Advanced Course of Retrograde Analysis(33)

第31問 局面をほぐせ
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 なくなった駒は白がBBPの3枚で、黒がRBBの3枚。駒取りは黒Pf4によるもの以外は、今のところ不明。また、2枚の黒Sはこのままでは動かせないので、左下の凝り型をすぐにほぐすことはできない。よってg1に何か遮蔽駒を入れてPh2/Kh1という形を作り、そして白Qをh3から脱出させる他ない。ではその遮蔽駒は何だろうか?
 まず、その駒は白駒ではない。何故なら、Ph2/Kh1の時点で可能性があるのはBかSであるが、Bはillegal positionだし、SはPh3/Kh2となった時点で動けない。そうかといって、取りに来てくれる黒駒もいない。
ということで黒駒だが、可能性はRかB。(成駒はあり得ない)Bは先程と同じ理由でillegalだから、消去法でRしかないということになる。

(図1)
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 ここまではいいのだが、問題はこの黒Rの処理だ。これを取れるのは明らかに白Bしかないが、ではこの白Bを取った黒駒はどれなのだろう?
一見f5で黒Pに取ってもらえば良さそうに思えるが、もしそうだとするとその直前にはPg6だったことになる。ところがこれだと、黒Rが自陣から外に出られないのでillegal。このことから、黒の最終手はPg5xf4だったことも分かる。これ以上Pは下げられないので、更にその一手前は白がf4にいる黒駒を取ったことも判明した。勿論、取った白駒も取られた黒駒もBだ。
 ところで、これらはどちらも黒枡Bだが、最初に黒Rを取ったのは白枡Bの筈。ということは…??
 既に手順の骨格は見えてみるので、このようなことが可能になる駒取りの連鎖を構成するのは難しくないだろう。例えば、以下のような局面にすればよい。

(図2)
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1.Rg2 Bxg2 2.Bd4 Bc6 3.Be3 Bb5 4.Bxb5 Pxb5 5.Bd4 Pb6 6.Bxb6 Bf6 7.Be3 Be5 8.Bf4 Bxf4 9.Pxf4で出題図となる。ここからの逆算は、黒Kをh3から逃がし、2枚の黒Rをa筋から侵入させればよい。

第32問 局面をほぐせ
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何と、この初形から楽しい趣向手順が飛び出します!
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