mixiユーザー(id:161371)

2015年05月27日17:17

275 view

「戦前と似てきた」論

「戦前と似てきた」論

5/27産経朝刊13面オピニオンから曽野綾子

■「戦前と似てきた」論 流行表現を請売りする危うさ

・・・いつもワタシが突っ込んでいることです。

http://nishinomiya.areablog.jp/blog/1000061232/p11207360c.html

■コチラの方も同じ思い

体験もしないのに嘘を付くなと

 最近の安倍政権の施策、特に安保法制の整備について、野党やマスメディアがこぞって「戦前の日本に似てきた」と言い募り、国民もまたその気になっていることに違和感を覚えていた矢先、今日の産経新聞で曽野綾子氏がその風潮を完全論破して快哉を心の中で叫んだ。

 一言で言えば、「戦前の日本に似てきた」と言う人間のおそらく90%以上が「戦前の日本」の実情を知らないのだ。
知りもしないくせに、知ったような顔をしてあれこれ言う人間は一番嫌いだ。

 そこには曽野氏の言う「中国には一匹の蝿も居ない。人々は共産主義体制の中でみんな幸せだ」という誤ったメッセージを信じ込んでしまった自分がいる。
あれ以来、蝿といえば映画「座頭市」で茶碗飯を食っているの勝新太郎がぶんぶん飛び回る空中の蝿を箸でキャッチする場面と重なり合って脳裏によみがえってくる。

 自分が体験したこともないことを想像であれこれ言うのは論外だが、実体験したことを感傷的に訴える語り部の言葉も人々の判断を謝らせる危険がある。
例えば、戦争の悲惨さを訴えることは必要だが、それが特定の思想信条を持つグループに利用されて非現実的な一国平和主義や憲法9条改正、安倍政権批判に利用されることは許せない。

 曽野氏が結語しているように、「流行りの表現でものを言うのは、ほんとうは恐ろしいこと」だ。
新聞の読者やテレビの視聴者は騙されてはならない。

産経新聞(2015/5/27)
【曽野綾子の透明な歳月の光】
「戦前と似てきた」論の奇妙
流行表現を受け売りする危うさ

 最近、週刊誌、新聞、テレビなどで、安倍政権批判とむすびつけて「最近の日本には、戦前の日本と似た空気を感じる」という表現を度々聞くようになった。

 戦前戦中の日本を、13歳まで知っていた私には、あまり思い当たることがない。昔の日本は、ある意味では健全に貧しく質素で、封建的空気があったから、今の自由な日本は私にとって全く違う世界だ。ただし当時は、「満州における日本の権益を支那の勢力から守るため」という一種の「国民的目的」は掲げられていたから、元気はあったような気もする。しかしいずれにせよ13歳の娘っこの記憶など当てにならない。

 つい最近も同じような言葉で、「戦前と似てきた」という72歳の読者の投書を読んだ。私は自分が83歳にもなる癖して、人間が70歳を過ぎていると、かなりの年だと思い込む癖がある。
 しかしその日ばかりは、私は少し冷静だった。今年83歳の私が、終戦の時13歳で、軍需工場に動員された「女工」の最年少組たった。当時の日本は、13歳の未成年さえ動員しなければ、終末的戦争に対応できなかったほど追い詰められていたのである。

 しかしいかにも体験からものを言っているように見えるこの72歳は、終戦時満2歳だ。開戦前日本のいやな空気を知っているというからには、それから少なくとも4、5年前を大人として生きていなければならない。そんな年にはこの方はまだ生まれていなかったはずだ。

 現在の安倍政権を批判するのは自由だ。しかし人の眼や言葉を借りてものを言うものではない。こういう批判には、必ず「流行の」表現ができるのである。 もう何十年も前のことになるが、日中平和友好条約が締結される前も、中国は日本にいろいろな形で圧力をかけた。日本の産経以外の新聞社やマスコミ、知識人の多くもそれに全く抵抗しなかった。なかには「アゴアシ」つきで招待された中国に何力月も滞在し、ほめもしなかったが、中国について一切批判しなかった文学者もいた。
 当時中国に行った人たちの多くが好んで使った表現がある。中国にはハエがいない。犯罪もない。毛沢東主席のおかけで、人民は一人残らず幸せに暮らしている。
 何億もの人民が、全員幸せだなどということがあるはずはないが、日本人は政府の役人から、農協職員、教育者までが、「中国では、子供たちの眼が輝いていた」と報告書に書くのがお決まりだった。

 自分の見聞きしたことだけで文章は書くべきだ。最近の流行りの安倍政権批判を「戦前の空気と似てきた」という言い方で書ける人は、開戦の昭和16年には、最低限15歳になっていて当然だろう。それでも戦前のいやな空気を意識したのは10歳を過ぎたばかりということになるから、早熟な秀才だけにできたことになる。

 流行りの表現でものを言うのは、ほんとうは恐ろしいことなのである。新聞の読者も、世論をそういう形で見守る義務がある。

(引用終わり)

http://ponko69.blog118.fc2.com/blog-entry-3188.html


6 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年05月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31