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2015年04月23日23:23

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Advanced Course of Retrograde Analysis(25)

第23問 g筋の白Pの軌跡を求めよ
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 黒の最終手はPしかなく、1.Kh5-h6 Pg7-g6+と戻すしかない。(Pg7がf6とg5で駒取りをした可能性もありそうだが、実際にはこれは成立しない。各自その理由を考えてみて下さい)

(図1)
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 続いて2.Ph6-h7 Kg8-h8 とでも戻しておけば、これで黒がretro-stalemateになる心配はない。そのあとは3.Kg4-h5 Kf8-g8 4.Ph5-h6...とでもしておこうか。

(図2)
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 そうするとBa3は成駒ということになるが、ではどこで成ったのだろう?この黒Bをa3に格納する前に、白はPd2xc3としてRb3を解放する必要がある。よって、e1ではプロモーションできないことが分かる。となると、成った場所はg1しかない。ここはc筋の黒Pが4枚駒取りをすれば到達可能で、g筋と合わせると黒の駒取りは5枚ちょうど。また、Pd2xc3として初めてBc1が動けるようになることから、Bc1がg5で取られたことも判明する。
 つまり、黒Pが成る直前の局面は、例えば以下のようなものだ。

(図3)
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 さて、c筋の黒Pは白のQRBSを取った訳だが、この中に白の白枡Bが含まれていることが決定的である。このBを取るには当然c6-f3を結ぶライン上に黒Pが入らなければならないのだが、すると白のPf3がg2から来たということはあり得ない!よってPf3はe筋のPであり、結論としてPb7は遠くg2から5回も駒取りをしてこの地に辿り着いたということになる。
 全く無駄のない配置とすっきりした論理構成。流石はCaillaudという他ない。

第24問 局面をほぐせ
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