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2015年04月16日23:11

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Advanced Course of Retrograde Analysis(24)

第22問 局面をほぐせ
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 黒側の全ての駒取りはPによってなされている。また、白もPd5とPe5で合計3枚駒取りをしており、最終手が1.Sg4xh2であることを考慮すると、これで駒取りは尽きている。白が取った駒を仮にRとしよう。

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 さて、この後黒が動かせる駒はSしかなく、どれを動かしても黒Kにチェックがかかってしまう。その次に白Sでチェックを止めてしまうことを考えるとSg4をunpinするのが良さそうだが、さて動くのはSg3か、それともSh6なのか?
 まずは試しに1...Sf5-g3としてみよう。

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 当然その後は2.Se3-g4 Sg3-f5 3.Sf5-e3..といった感じになるが、このcheck-uncheckの連鎖を続けているだけでは埒が明かない。実際、この局面は既に不可能局面になっているのだ。では、どこにこの迷宮の突破口を見出したらいいのだろうか?
 ここで「Rh2がQだったら?」と気付くことが、その後の展開を拓いていく鍵となる。つまり、SではなくQなら、ライン上で黒Kにチェックをかけることなく動くことができるではないか!ここに思い至れば、後は最初に試したようなSの位置変換を繰り返しながら、黒Qh2を引っ張り出す算段をするだけだ。

 具体的な手順は以下の通り。1.Sg4xQh2+ Sf5-g3 2.Se3-g4+ Sg3-f5 3.Sf5-e3+ Sg4-h6 4.Sh4-f5+ Sh5-g3 5.Sf3-h4+ Qg3-h2 6.Sh2-f3+ Qf3-g3...

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ちなみに、筆者であるBeluhovはこの手順をSによる卓球に例えているが、まさにそんな感じだ。

第23問 g筋の白Pの軌跡を求めよ
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いよいよ御大Caillaudが登場です!
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