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2015年04月02日23:00

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Advanced Course of Retrograde Analysis(22)

第20問 この局面に至る最終10手を求めよ
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 まずはなくなった駒を確認しておこう。白はQRBで、黒がSPPPだ。特に、白Bc1は原型位置で取られていること、及び最終手がPd7xc6であることも明らか。なくなった黒Pがe1で成るには少なくとも2枚の駒取りが必要なことから、これらの黒Pはいずれも成っていないことも分かる。従って、h筋で白Pが取ったのは黒Sであることも判明した。

 では、この黒Pがc6で取った白駒は何だろうか?ここではそれを仮にRであるとして、話を進めることにしよう。

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 このRをf6に戻すと(Rc7-c6が不可能なのは読み進めれば自然に分かる)、当然c6に黒Pを戻すことになるが、これがまたチェック。Pc7-c6+はillegalなのでPb7xc6+と戻すことになるが、これは白Qを取るしかない。

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 この白QはQe6として、三度c6に黒Pを戻すことになる。勿論これはPc7-c6+とする他なく、この白Qは更にQe8xe6+と三枚目の黒Pをe6に発生させることになる。

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 e6に発生した黒Pは、又しても白Kにチェックをかけている。よってこれはPe7-e6+と戻すしかない。この時点でQとRの順はこれで正しかったことが分かる(Re8だと、侵入経路が存在しない)ここまでで7手。あと3手だ。

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 Rf6の利きを止めるにはSc5を戻すしかない。すると今度はRa5によって白Kにチェックがかかるが、もう後は容易だろう。4... Se6-c5+ 5.Kb5-b6+ Bb3-c4+の順に戻せば以下の図が得られる。

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 前回の図は9連続チェックだったが、今回は10連続。ちなみに、本作にもみられるようなuncaptureの連続のことをcatenaccio sequenceと呼ぶらしい。

第21問 1手詰にせよ
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勿論、本当の問は「どちらの手番か?」です。
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