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2015年03月20日22:26

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今月のセインティア翔ネタバレ

向かう刃は愛のため。黄金に輝く魂が重き闇を切り裂く!
☆マユラはミライ、シナトと調査を続けていた!

stage20 向かう心

ギリシャ聖域東方、エリス神殿跡地。
マユラはミライとシナトを連れ、エリス神殿の跡地を調査していた。クレーターの出来た大地には人魂が集まっている。
「…なるほどな。異様な小宇宙の原因はこれか…」
「なんなんだ?これは…。おびただしい数の小さな邪霊たちが集まっている」
「うえ…きも…っ。まさかこれ…全部エリスの残党なのか?」
「いや…こやつらは人から生まれた邪悪な魂の欠片たちだ。邪神は消えても人の心の怨みや憎しみ…争いがある限り、悪の意志をもつ禍々しい存在は常にこの地上に蠢いているからな」
「そいつらがこの地に残ったエリスの香りに吸い寄せられて、こんなに集まっちまった…ってことなんですかね?」
「……。それだけではない。新しい神を…求めているのだ」
邪霊たちがざわつく。それは突然上に向けて吹き上がった。
「!?」
「な…なんだ!?突然!」
「うっ。こっちに向かってくるぞ!」
「ふたりとも動くな!」
邪霊の塊はマユラ、ミライ、シナトの横をすり抜け後ろに飛んでいった。
「!」
背後に人影があった。
「誰だ!?危ねえっ…」
輝く流星が邪霊を打ち払った。
「なに!?」
「まったく…、こんなのにばっかり好かれちゃって困るんだよね。気持ち悪くて一方的なのはお断りだっての!」
人影は聖衣箱を担いだ翔子だった。
「翔子!?」
「お前…どうしてここに!?今日は…聖域での決戦の日だろ!?」
「ええ…そうですわ。今日は沙織様の大事な決戦の日」
「だから私たちも来たんです!」
美衣とシャオリンが姿を見せる。
「アテナの聖闘少女(セインティア)として、沙織さんを守るためにね!」
決戦前夜。
翔子、美衣、シャオリンは城戸邸で沙織と会っていた。
「修業の成果は魔鈴からきいています。3人とも…見違えるほどの力をつけてくれましたね。明日はいよいよ決戦の日ですが…、実はマユラから気になる忠告が入ったのです。聖域の近くに多くの邪霊が集まっていると」
「邪霊…?」
「争いを糧とし、人に取り付いてさらなる争いを呼ぶ邪悪な存在です。このまま聖域で激しい争いが起これば、両軍の聖闘士たちが狙われ予想外の事態が起きるかもしれません」
「そんな…ただでさえ厳しい戦いだというのに。ではしばらく様子を見て…?」
「いいえ。そのような状況ならばなおのこと、わたしは早くあの教皇に会わなければならないのです。…取り返しのつかないことになる前に」
「……?」
「そこであなたたちにお願いがあります。マユラたちと協力してわたしが教皇に会うまでの間、邪霊たちが聖域に入り込まないように守ってほしいのです」
「……。沙織様…別行動なのはかまいませんが、聖域には誰を連れていくおつもりですか?」
「言ったはずですよ。わたしはアテナなのです。1人でも大丈夫だと」
「……!いけません!沙織様はアテナとはいえ生身の人間なのですよ!?単身で敵地に乗り込むなど無謀すぎますわ!」
「美衣さん。聖域にはまだ会ったことのない聖闘士たちがたくさんいるのですよ。その人たちすべてが話すら通じない相手とは思えません。説得すればわたしを信じてくれる聖闘士もいるかもしれない」
例えば、先日会った獅子座のアイオリア。アフロディーテもそうなるかもしれない。
「聖衣をまとう聖闘士たちはすべて、誇り高き戦士たちなのですから」
「沙織様…」
「…僕もそう思います」
部屋に入ってきた者がいた。アンドロメダの聖闘士・瞬だった。
「沙織さん…。僕はあなたのようなアテナこそ信じたい」
普段着姿の瞬が言う。
「今まで迷っていましたが…、やはりあなたについていくことに決めました」
「瞬…!」
『あの人は…たしか、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)にも出ていたアンドロメダ座の聖闘士…!』
「聖闘少女(セインティア)のみなさん…、沙織さんの護衛はぼくにまかせてください。いいえ、きっとぼくの兄弟たち皆、彼女を守るためにかけつけてくれるはずです」
美衣がうなずく。
「…わかりました。よろしくお願いいたしますわ」
「翔子さん。あなたにはこれを…。先日ミライが届けてくれました」
沙織は仔馬座の聖衣箱を示した。
「修復済みの仔馬座(エクレウス)の聖衣です。持っていってくださいね」
「あ…ありがとう!」
「翔子さん…。あなたはエリスの依り代として運命を持った少女。今回の任務はあなたに大きな危険が及ぶ可能性があります。ですが…今のあなたなら邪悪な意志などに負けたりはしないと、わたしは信じています」
そうして翔子はこのエリス神殿の跡地に来た。
「フッ…みずから囮になるつもりで来たということか。ひな鳥のくせに死ぬ覚悟だけは身についたようだな。安心しろ…お前が万が一どうにかなっても、このマユラがすぐに始末をつけてやる。さあ…来るぞ!」
「はい!」
『こいつら一匹たりとも、沙織さんの邪魔はさせない!』
翔子は仔馬座の聖衣をまとった。
「エクレウス流星拳ーッ!」
旅立つ前、翔子は沙織に言った。
「ねえ…沙織さん。約束しようよ」
「約…束?」
「そう、約束!ぜったいにおたがい生きて帰るって。わたしも…沙織さんのこと信じてるから!」
沙織は微笑んだ。
「…ええ。必ず!」
ギリシア、聖域。
闘技場にグラード財団の飛行機が降り立ち、沙織と星矢、紫龍、氷河、瞬が姿を見せた。ローブをまとった男が現れる。
「城戸沙織様ですな。この聖域までようこそおいでくださいました。教皇はお待ちしております」
「それでは前もって送っておいた親書を読んでいただけたのですね?」
「はい。お嬢様のお手紙どおり教皇もぜひお会いしてお話ししたいということです。さあどうぞこちらへ…。ご案内いたします」
沙織と四人の青銅聖闘士は十二宮の入り口に立った。
沙織、教皇、翔子の戦いが始まった。
その時、黄金の矢が沙織の胸を貫いた。
黒髪の教皇が笑い、金髪の教皇が泣く。
翔子は異変を感じた。
『なんだろう…。なにか今、沙織さんの小宇宙が弾けたような…』
「沙織様…?」
「翔子サン!次…すぐに来てます!気をつけて!」
「んっ…OK!」
見守る辰巳の前で十二宮の入り口に倒れる沙織。
☆聖域での激闘はこうして幕を上げる。その時、翔子は…!


作者コメント:花粉症と戦う季節になりました。万全態勢でのぞみたいです。

カラー扉絵はアイオロスと沙織さん。
いよいよ十二宮戦開始です。
その間、やっぱり翔子たちはエリスの残党と戦うらしい。
セインティアが参加しない十二宮戦をどう描くのか、続きが楽しみです!

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