(4) Luigi Ceriani(Europe Echecs 18 02/1960)
H#1.5(14+11)
なくなった駒は白がRSの2枚で、黒がQSSPPの5枚。また、白側の駒取りはb筋でのPによる2枚とg3での1枚が確定で、黒側はc筋でのPによるものとf2での1枚。黒の駒取りはこれで尽きている。よって黒Pd3は直進しており、白Pはあと2枚駒取りをしていることが分かる。白の駒取りもこれで尽きている。
注意深く分析すれば、左下の駒の塊は
(1)Pa3xb4としてBc3を解放し、
(2)bPc2を戻してから(このPはc筋で白Rを取っている)Pc3xd4としてbPd3を解放し、
(3)bBf1を外に出してからwBe4をf1に持っていってPe2-e3と戻し、
(4)bPe3xSf2と戻す
の順でほどくことができることが分かる。
さて、a筋の黒Pが成ったのはPa3xb4の後であり、ということは出題図での黒Rのどちらか一方は成駒である。これがa1で成った時に白Kにチェックをかけない為には、b1に遮蔽駒を置く必要がある。これがSであることは明らか。すると、このSが取られた場所はg3しかなく、こちらでもR成があったことが分かる。つまり、出題図における黒Rはいずれも成駒であり、従ってどちらのキャスリングも不可能。以上より、作意は1...Bf6 2.Rf8 Bc6#となる。
同様に、黒のキャスリングが不可能であることを証明する問題として、以下の2題を参考図として挙げておくことにしよう。
(4-a)Luigi Ceriani (Europe Echecs 76 04/1965)
黒が1手戻した後で、H#2にせよ (13+15)
(4-b)Luigi Ceriani (Europe Echecs 78 06/1965)
H#2 (15+11)
さて、今回もキャスリングがテーマの作。ただ、この筋を知っているかどうかで難易度が大きく変わりそうな感じがするが…。
(5) Luigi Ceriani(Europe Echecs 19 03/1960)
#2 (14+8)
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