妊娠前の糖尿病のほうが恐い

糖尿病っていわれたけど具合悪くないから通院やめた、とかいうお方が
妊娠で受診すると、なんかぞーっとします。
高血糖状態がいつも続いていると血管に悪影響を及ぼす。
簡単にいうと全身の動脈硬化がすごい勢いで進むので、
若いうちに心臓や脳の血管やられて心筋梗塞脳梗塞、
腎臓の血管やられて腎不全から人工透析、
眼の血管やられていきなりの失明。
全部怖いですが、赤ん坊が育つときにはまず血管からできますので、
赤ん坊の奇形もすごく多いんですよ。
「今どこも具合悪くないから」という理由で
若い女性が糖尿病を放置するのはすごく怖い。
お願いですから糖尿病といわれたらきちんと通院してください。
内服薬には「妊娠禁忌」なものもありますし、
血糖値によっては「今は妊娠できない」こともあるので、
妊娠したいときはきちんと主治医と話しあって治療してもらいましょう。

妊娠したあとの糖尿病はあまり怖くないです。
ちゃんと検査しているから、わかりますから。
治療もきまってますから。
…通院してない妊婦は糖尿病だけじゃなく怖いこといっぱいあるけど、
その話はまた別にするとして。

ただし、妊娠中に糖尿病になった人は
将来的に、自分が年をとったときに
糖尿病になってしまうリスクがすごく高いです。
妊娠終了するといったん糖尿病は治りますが、
将来はなるんだ、ということを忘れず、健康診断などうけてください。