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2015年02月26日22:40

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Advanced Course of Retrograde Analysis(18)

第16問 局面をほぐせ
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 まずはなくなった駒を確認しておこう。白はQSSRRPPの7枚、黒はQBBSの4枚だが、黒のBはいずれも原型位置で取られている。また、黒Rのうち1枚は成駒であることも明らか。成ったのはh筋の黒Pだが、これがg1などで成ってもそこから戻ってこられない。ということは成った位置はb1しかなく、これだけで6枚駒取りをしていることが確定する。(Rf7がこの成Rなのも明らか)
 この黒Pに取られる可能性がないのはRh1だけで、a筋の白Pもこの黒Pに取られているのだから、これはその前にa8で何かに成らないといけない。この白Pが黒駒を2枚取り、残ったB2枚は前述の通り原型位置で取られているから、白の駒取りはこれで尽きている。

 さてここからが本題。黒のRf7をf8-h8-h7…と動かせれば白Kを解放するのは簡単なのだが、今のままでは白が手詰まり(retro-stalemate)となってしまう。これを解消するにはどうしたらいいのだろうか?
 ここで「黒がRf7を外に出す間、白Kが動くことは不可能。ということは、他に動く白駒が必要だ」という論理展開によって、白Rのuncaptureが閃けばもう解けたも同然。この白Rを取ったのは、何と黒Kなのだ!

 つまり、通常の手順でいうと
(1)白Kがg6からc8に侵入
(2)黒Kもe8に戻る
(3)b1で成った黒Rがf7に
(4)黒Kがf8-g8…b3-c2…f2と白の陣地に単身突入してRg1を取り、またe8に戻る

という展開を経てこの局面に至ったという訳。

第17問 この局面に至る(将棋流に数えて)最終10手を求めよ
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