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2015年02月11日22:10

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プロパラを振り返る(120)

 先週に引き続き、Sake Tourneyの透明駒特集です。

(242)Vlaicu Crisan, Eric Huber (Rio 2009 Sake Tourney, 1st HM)
フォト
H#2 3sols. (5+2)
0+2 Invisibles

1.Ixc3 Ra5 2.Ixa5 Ra6#
1.Ixc6 Ke5 2.Ixc5 Bd4#
1.Ixc6 Bd4 2.Ixd4 Rc4#

 白RRBによるcyclic Zilahiをシンプルな配置で実現している。2解目に一瞬あれっと思ったが、よく考えてみると初形での黒Kb6というのは別にillegal positionではないんだよね。

(243)原亜津夫 (Rio 2009 Sake Tourney, 3rd HM)
フォト
H#2 3sols.(4+3)
0+1 Invisible

1.Rb5 Rb6 2.Ixb6 Sd5#
1.Rc2 Sd3 2.Ixd3 Qd5#
1.Rh2 Qh1 2.Ixh1 Rd1#

 これもcyclic Zilahiだが、白の初手がいずれもactive sacrificeになっているところが本作の値打ち。黒の着手にも統一感があり、配置は全く無駄がない。このセンスの良さ、少しでいいから分けて欲しいね。

 残り3題はいずれも、巨匠Caillaudの遊び心溢れる小品です。

(244)Michel Caillaud (Rio 2009 Sake Tourney, 1st Comm.)
フォト
H#2* (3+3)
1+0 Invisible

1...Ixa1 2.Ka4 Ixa2#
1.Bh8 Kb5 2.Ba1 Ixa1#

 setでは透明QにBPを取られるが、本手順では逆に透明Qに取られていないことを黒Bの最遠スイッチバックによって証明する。実に洒落たminiatureである。

(245)Michel Caillaud (Rio 2009 Sake Tourney, 2nd Comm.)
フォト
H#2 (3+1)
2+0 Invisibles

1.Kc5 Qf3 2.Kd5 Qf5#

 こちらは黒Kのスイッチバック。あたかも自らチェックをかけられに行くような動きがとてもユーモラスだ。

(246)Michel Caillaud, Indrek Aunver (Rio 2009 Sake Tourney, 4th Comm.)
フォト
H#2 2sols.(2+3)
1+1 Invisibles

1.Ba7 Qa6 2.0-0-0 Qc6#
1.b1=S Qf6 2.0-0 Qg6#

 これは透明Rとのキャスリング。すぐに思いつく筋ではあるが、極限まで刈り込んだことで作品になった。

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